著者:八木 将計
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本書では、そうした製造業のための実践的な方法論「バッファデザイン」をご紹介します。
多品種少量・短納期生産では、需要変動や設備故障などの不測の事態が工程進捗に大きく影響を及ぼすため、計画通り生産することが難しくなります。
そのため、それらの不測の事態に対応するためには時間的余裕や在庫といった「バッファ」を少なからず持たなければなりません。
バッファデザインは、少ないバッファでも安定した生産を実現するため、生産環境に適したバッファを上手に設定して最適化する方法論です。
本書では、バッファの定義などの考え方も含め、理解・実践しやすいように整理しました。
是非、ご自身の工場への適用を検討いただけたらと思います。
【推薦の言葉】
「ザ・ゴール」等のTOC関連の書籍を読んで、「自分の工場でも役に立ちそうだけれど、でもどうやっていいか分からない」と感じている方に、ぜひ読んでいただきたい1冊である。コンセプトと理論の理解だけではなく、実践的なヒントも体系的に整理されており、実践中の振り返りにも有効である。
またTOCには関心がなくとも「ジョブショップ型・多品種少量・加工組立製造業」で生産管理に取り組んでいる方にも、ぜひご一読いただきたい。日々悩んでいること、考えていることが「分かりやすく整理された形で提示されている」はずである。また、次の一手を考えるうえで重要なヒントが見つかるはずである。
本書の「はじめに」に記載されているとおり、「更なる多品種少量・短納期生産の可能性を検討し、グローバル市場における競争優位性確立」に向けて、幅広く読まれることを願っている。
日本TOC推進協議会理事長
Theory of Constraints International Certificate Organization 理事
渡辺 薫
【本書の目次】
第1章 製造業の難しさ
第2章 バッファデザインとは
2.1 バッファとは
2.2 「多品種少量」「短納期化」でのバッファの持ち方
2.3 バッファデザインの全体像
第3章 バッファを設定する
3.1 時間バッファ設定の考え方
3.2 在庫バッファ設定の考え方
3.3 能力バッファ設定の考え方
3.4 バッファ設定の進め方
第4章 バッファを共用する
4.1 時間バッファの共用方法
4.2 在庫バッファの共用方法
4.3 能力バッファの共用方法
第5章 バッファを最適化する
5.1 時間バッファの最適化
5.2 在庫バッファの最適化
5.3 能力バッファの最適化
5.4 継続的改善
【著者紹介】
八木 将計 (やぎ まさかず)
京都大学大学院 工学研究科 博士課程修了。博士(工学)。大手総合電機メーカの研究所に所属し、プロセス改善の研究、およびその研究成果の現場への適用業務(社内、社外)に従事。主に全体最適の経営理論であるTOC (Theory of Constraints:制約理論)を用いたコンサルティングを行っており、TOCをベースとしたスマート工場ソリューションの事業立ち上げにも参画している。TOC登録Jonah (TOC思考プロセス国際認定資格)。
論文『マルチタスクが「QCD」を奪う(ソフトウェア品質シンポジウム2016)』ほか、講演・論文発表多数。
八木 香織 (やぎ かおり)
東京大学大学院 工学系研究科 修士課程修了。大手総合電機メーカにて、システム開発や上流工程のコンサルティングに従事。TOCを用いて、社内外で多数の改善を実施し、TOCベースのスマート工場ソリューションの事業立ち上げに参画している。TOCICO登録 Jonah。
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