著者:藤場 俊基
ページ数:96

¥880¥0

サンガ聖典シリーズ3『親鸞に聞く大無量寿経の意(こころ)Ⅱ』藤場俊基氏著。
2014年10月から2017年6月まで真宗大谷派大垣教区の連続講座として開催された藤場俊基氏による『大無量寿経』講義が多くの方のご協力のもとに『親鸞に聞く大無量寿経の意』としてついに刊行開始!大経講義の決定版!
『大無量寿経』全講義を全8巻で刊行予定です。
A5サイズ114頁 

本書より抜粋
真宗の教えを聞く人の中には、親鸞が「『大経』こそが真実教である」と言っているから間違いないと考えている人が少なくありません。そこには二つの問題があります。一つは、なぜ親鸞を信頼するのかであり、もう一つは、なぜ親鸞が『大経』を信頼するのかということです。この二点を曖昧にしたまま『大経』を学んでいって、最終的にこの経典の核心は「ただ念仏すべし」である、しかもその念仏とは称名念仏であるというところに行き着いたときに、その結論を素直に受け入れられるかどうか。七高僧の確かめの結論は間違いなく称名念仏という一点に集約されます。この結論と自分の価値観との間に、私たちは隔たりを感じてしまいます。親鸞の思想や真宗の教えを高く評価する文化人や学者はたくさんいますが、称名念仏については付随的にしか位置づけていないように見受けられる人がほとんどです。真宗の僧侶の中にも称名念仏に対して否定的に語られる方もおられます。
 自分の価値観に基づいて選んだものは、捨て去るときにも自分の判断で捨てます。家具や電化製品などは、自分の好みで選んだ物は、古くさいと思ったら買い換えます。自分にぴったりの洋服は、体型が変わったり、流行が変わったら処分してしまいます。自分を基準にした選択は、自分で捨てることができるのです。しかし教えというのは、好みや流行で決めるわけにはいかないでしょう。自分を根拠にしないで、しかも確かなものをどうやって決めるのでしょうか。この難問にどう決着をつけるのか。親鸞は『大経』の「発起序」に大きな手がかりを見出しているのです。

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