著者:稲場真由美
ページ数:194
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伝えたつもりが、伝わっていなかった。ほめたつもりが、怒らせてしまった。
報告したつもりが、届いていなかった……。
そんな小さなコミュニケーションギャップから、人間関係は、どんどん悪化していきます。
同じように話しているのに思いが伝わる人と伝わらない人がいるのは、
人それぞれに性格タイプが異なるからです。
人を4つの性格タイプに分類する「性格統計学」は、
16年間、のべ12万人の性格分析から生まれたコミュニケーションメソッド。
このメソッドから自分や周囲の人の性格タイプを分類し、
正しく思いを伝えるにはどうしたらいいか、相手からの言葉をどう受け止めるといいかを知れば、
コミュニケーションはきっとうまくいくでしょう。
そして、コミュニケーションがうまくいけば、仕事の悩みのすべては解決するのです。
12万人の性格分析から生まれたコミュニケーションメソッド「性格統計学」は、
ふたつの軸で人間を4つのタイプに分類します。
ひとつは、自分を優先するか/相手を優先するか。
もうひとつは、ものごとを、目標や計画をたてて進めたいか/臨機応変に進めたいか。
自分優先で計画的な「Logical(ロジカル)」
自分優先で臨機応変な「Vision(ビジョン)」
相手優先で計画的な「Peace Planning(ピース・プランニング)」
相手優先で臨機応変な「Peace Flexible(ピース・フレキシブル)」
というように、4つのタイプに分かれます。
これらのタイプによって、伝え方は変わるのです。
たとえば、ほめるとき。
「ロジカル」タイプには、
「この作業を1時間で終わらせるとはさすがだね!」と、
ほめる内容を具体的にすると響きます。
「ビジョン」タイプには、
身振りも交えて「すごくがんばったね!」と強調すると喜んでくれます。
「ピース・プランニング」「ピース・フレキシブル」には、
「がんばったね」と気持ちをこめたひとことだけで十分に伝わるのです。
これはあくまで一例で、同じ「ピース」でも異なる伝え方が必要な場合もあります。
一方、言葉を受け止めるときはどうでしょうか。
「ロジカル」の人が「ビジョン」の人をほめるとき。
ほめかたは具体的ですが、どこか淡々としていて「ビジョン」の人には物足りません。
これはもちろん、どちらが悪いということではなく、「タイプが違う」というだけ。
「ロジカル」の人は、「ビジョンタイプだから少し大げさにほめてあげよう」
「ビジョン」の人は、「ロジカルタイプだから冷たく聞こえるけどほめてくれているんだな」
と思いやり、歩み寄ることができれば、コミュニケーションが円滑になるのです。
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