著者:安黒務
ページ数:35

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 本メッセージは、2015年度年初に取り組んだ『新約聖書ヘブル人への手紙』傾聴シリーズである。 この手紙の時代背景はAD60年代後半、ヘブル人クリスチャンたちは変動する時代状況の中で揺さぶられていた。AD70年にローマ軍によってエルサレムが崩壊させられ、全世界に散らされる前夜である。勃興するユダヤ民族ナショナリズムに翻弄される姿が目に見えるようである。一部のユダヤ人クリスチャンたちは、過去の民族宗教の儀式や習慣に郷愁を感じ、それに押し流されようとしていた。ヘブル人への手紙の記者は、そのような状況に深刻な危機感を抱いて、この手紙をしたためた。  わたしは、これと類似する文脈が今日にもあるとみている。それが今日勃興している「ディスペンセーション主義聖書解釈法」と、それに根ざす「キリスト教シオニズム」の諸集会、セミナー等の洪水である。多くの教会がその流れに押し流されようとしている。わたしは、ヘブル書記者と同じ危機感を抱き、ヘブル書のみことばに重ね合わせ、メッセージしている。
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■序
● 1:1-14 この終わりの時には、御子にあって私たちに語られました
● 2:1-18私たちは、押し流されないようにしなければなりません
● 3:1-19モーセはしもべとして、キリストは御子として
● 4:1-16入れなかったということのないように
● 5:1-14レビの祭司職ではなく、メルキゼデクの例に倣い
● 6:1-20キリストについての初歩の教えを後にして
● 7:1-28祭司職が変われば、必ず律法も変わらなければなりません
● 8:1-13年を経て古びたものは、すぐに消えて行くのです
● 9:1-28本物の模型に入られたのではなく、天そのものに入られた
●10:1-39第二のものを立てるために、初めのものを廃止される
●11:1-16彼らが憧れていたのは、天の故郷でした
●11:17-40神は、もっとすぐれたものを用意しておられた
●12:1-13すべての訓練は、後に義という平安の実を結ばせます
●12:14-29このように揺り動かされない御国を受ける
●13:1-25地上の都ではなく、むしろ来たるべき都を求めている
■説教者: 安黒務(あぐろ・つとむ)
■筆記編集協力: 安黒仁美(あぐろひとみ)
■監修校正協力: 安黒拓人(あぐろたくと)

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