著者:Kenji 鳳
ページ数:27
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まず初めに申し上げたいこととして、株式投資は決して難しいものでも危険なものでもありません。
本書では、これから株式投資を始めようと考えている方のために株式投資の始め方、及びルールやセオリ
ーなどを分かりやすく説明した内容となっており、株式投資を始めるに当たって最低限知っておかなけれ
ばいけないことを一通り解説しております。
本書をお読みいただき、株式投資の魅力に触れこれから株式投資を始めようと考えている皆様の一助にな
れば幸いです。
ここで、少しだけ内容の一部に触れておきたいと思います。
みなさんがよく見聞きする一般的な株式投資のことを「現物取引」と言い、買った株を売ったときに発生
する差額が「利益」となります。なので、株価が上がらなければ利益は得られません。当然株価が下がれ
ば「損失」を生むことになります。
しかし「信用取引」という方法で株式投資を行えば、「売り」で注文を出す(エントリーする)ことが可
能となるのです。つまり株価が下がることで利益が発生するという仕組みなのです。これが「信用取引」
の大きな特徴といえるのです。この手法を上手に活用すれば「株価」が暴落しても利益が発生するわけで
すから大きな「リスクヘッジ(本編を参照)」になるのです。
よく「信用取引は危険」という噂を耳にしますが、これは、追い証(追加保証金)が発生した場合借金を背
負ってしまうというような悪いイメージがあって不安になる人が多いようですが、基本的に信用取引のせ
いで借金を背負ってしまうようなことは滅多にありません。
では、なぜそのような悪いイメージがついてしまうかといいますと、信用取引の仕組み上資金や株券を借
りて元手以上の取引を行うところから由来するものだと思います。
つまり、「借りる」ということに不安を感じるということではないでしょうか。
しかし、それって例えれば「車は走る凶器だから使うのはやめましょう」と言っているようなもので、車
というものは正しい使い方とルールを守ることで私たちの生活に於いては非常に便利で快適な道具になる
わけです。なので、みなさんが思っているほど信用取引は危険なものではありません。
信用取引に限らず、誰でもよく分からないものに対しては恐怖心を抱いてしまうものです。しかし、仕組
みというものをよく理解すれば全く危険なものではないということが分って頂けると思います。
余談になりますが、これは私の主観として、信用取引よりも寧ろ現物取引のほうが危険性は高いと考えま
す。なぜなら、買った株がもし下がったとしましょう、その度合いにもよりますがロスカットを余儀なく
されるケースがあり、株価が下がるたびにロスカットしていては資金が減る一方です。また、ロスカッ
せずに株価の戻りを期待して様子見を決め込んでも、株価というものはFXのように常に上下動を繰り返
す性質のものではないため、例え戻るとしてもかなりの時間を要しますし、必ず戻るというものでもあり
ません。そして、もし仮に長時間かけて運よく戻ったとします。しかし、資金的に余裕がなければその間
投資機会を奪われてしまうわけですから、いわば「機会損失」ということになってしまいます。
つまり、現物取引には株価下落に対処する手立てがないということになります。
そこで脚光を浴びるのが信用取引ということになってくるのです。
株価の上昇だけではなく下落時も収益の機会があるというのは大きなアドバンテージといえるのではない
でしょうか。
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