著者:小河原 通
ページ数:468
¥1,250 → ¥0
始まりは、サン・ピエトロ広場が鍵の形をしていることに気づいたことだった。
本来のコンクラーベの意味は何か、なぜヴァチカンは天国の鍵(クラーベ)を意図的に隠すのか。様々な謎は、やがて著者をキリスト教最大の謎へと導いていく。
本書は、分厚いヴェールに包まれた「天国の鍵」を記述するマタイ福音書改竄の謎を、「記憶の操作」に裏付けられた虚構という点で同じ構造を持つ日本の「古事記」の謎にも触れながら、解き明かそうとする「謎解き」エッセイである。
現代史にまで影響を与える歴史の闇に光を当て、隠された真実を明らかにする醍醐味を堪能できる一書となっている。
[目次]
初めに ローマ教皇の交替劇とコンクラーベ報道の真実に迫る
第一章 権威の正統性の証明—ローマ教皇の天国の鍵と、天皇の三種の神器
第三章 何故カトリックは聖人の遺骸に拘るのか?。天国の鍵との関係を検証する
第四章 (附) 古代史をひっくり返す。
第五章 正教(ギリシャ、ロシア)や新教側は、何故天国の鍵の権威を否定するのか?
第六章 イエス像の再構築と新約聖書の正典(カノン)化への動きー編纂過程を推理する
第七章 人類初の殺人の逸話(カインとアベル)の寓意を読み違えた旧約の編纂者達
第八章 四福音書の成立時期から「天国の鍵」と「良き羊飼い」を検証する
第九章 私の独自の方式による、共観福音書の内容比較
第十章 マタイ書に挿入された三位一体説とは? 各宗教の三神説と比較する
第十一章 新約聖書の改竄劇を再現する(私個人の創作フィクションです)
第十二章 ご近所のコーラスグループの歌詞から、イエス殺しの謎を探る
著者紹介
[出版社からのコメント]
古代ローマから現代まで、歴史の中で大きな役割を果たすキリスト教最大の謎に迫った本書は、純粋に「謎解き」としても面白く読めますが、権威には、時間の経過と共に生まれてくるものばかりではなく、「権威を生み出そうとする意図」によって生まれるものもあるということについて、様々に考えさせる作品にもなっています。
現代でも多くみられる「情報操作」について、歴史の謎解きを楽しみながら、考える機会を持っていただければ嬉しく思います。
[著者プロフィール]
⼩河原 通(おがはら・とおる)
1940年⽣まれ
東京⼤学法学部卒業後、⼤⼿製鉄会社に勤務
出向先を含め豊富な海外経験
1995年に退職。
以後、⽇本古代史、⽐較宗教史、⽐較⾔語学等の分野で独⾃研究
東京都国分寺市在住
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