著者:谷 直樹
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文字数としては約4万字と、法律に関する書籍としては比較的短めにまとまっています。法律の中身に関する詳しい説明などを入れればもっともっと長い本になりますが、本書ではそれは意図的に避け、簡潔にまとめました。大企業の法務部の従業員の方のように法律を業務として専門に扱う人向けの本であればそうした知識・情報を重視した書籍がよいのかもしれませんが、本書が読者として想定している企業の経営者の本業は法律ではありません。あくまでもビジネスで利益を上げることが経営者の仕事です。そのため、法律の細かい知識ではなく、「知っていることで役に立つ法律に関する考え方」を身につけていただけるような本にしたつもりです。
本書で書かれている内容は、私が実際に中小企業や自営をされている経営者の方から日々相談を受ける際に経験したことや、実際に行ったアドバイスをもとに書いています。詳細さや厳密さではなくわかりやすさを重視していますが、本書で書かれている内容を頭に入れておけば企業が法律問題に上手く対処できる可能性はグンと高まるはずです。
この本を書いている私は中小企業の法律問題を専門的に取り扱っている弁護士です。もともとは東京で企業法務を扱う法律事務所に勤務していました。大手の食品メーカーや出版社なども顧問先になっている事務所です。そこで3年間働いた後、外務省の推薦を受けて国連機関で2年間働きました。緒方貞子さんが代表を務めていたことでも有名な国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)という機関です。そこでの任期が終わった後、長崎で「長崎国際法律事務所」という自分の事務所を開設しました。この本を書いている時点で、事務所の開設から約3年が経ちました。
自分の事務所での相談以外にも、「長崎県よろず支援拠点」という経営相談を行う公的機関で相談員も担当しています。よろず支援拠点は名前の通り、中小企業の経営にまつわる問題であれば何でも、何回でも、無料で相談できる機関です。また、長崎県知財総合支援窓口という企業の知財に関する相談を専門に扱う機関でも専門家として多数の相談を担当しています。
中小企業や個人事業主の方々の相談に関わる中で、そうした企業がぶつかる法律問題には一定のパターンがあるということがわかってきました。小規模な企業が直面しがちな法律問題をどのように予防・解決していくことができるかということも見えてきました。この本では、私の弁護士としての経験から得られた、「中小企業や個人事業主が知っておくと役立つ法律の知識」をまとめています。本業で忙しい社長さんや経営者の方が読んですぐに実践できること、本書ではそれを第一に考えています。
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