著者:三原学
ページ数:155
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はじめに 〜NBAは最高のお手本〜
ハーフコートの大切さ
ハーフコートのセットアップ
プレイに名前をつける
オフェンスの合わせ
アクションか、セットか
カットとスポットアップ
アイソレーション
ポストアップ
ボールスクリーンアクション
ボールスクリーンのタイプ
ハンドオフ
オフボールスクリーン
オフボールスクリーン 上級編
アクションのコンビネーション
ホーンセット
ディレイとピストル
ストロングとウィーク
ダイブ、フロッピー、ループ
アフタータイムアウト、スローイン
チェスマッチ
おわりに 〜オリジナルのスタイルを作ろう〜
著者紹介
参考文献 99
はじめに ~NBAは最高のお手本~
こんにちは、三原です。この本を手に取ってくださり、感謝しています。
わたしは高校生の男子を指導して、この原稿を書いている2021年現在、指導歴18年目になります。
バスケットボールがずーっと好きで好きでたまらなく、24時間バスケットボールのことを考えています。
そんなわたしは小学校5年生から、バスケットボールを始めました。
父の影響で始めたバスケでしたが、人生を決定づけたのは小学校6年生のときでした。
1992年バルセロナオリンピックで、NBAの選手によるアメリカの「ドリームチーム」が大活躍。金メダルを取ったのです。そのあまりにもすばらしいプレイの数々に、わたしはすっかり心を奪われたのです。
わたしはテレビにくぎづけになって、ドリームチームの試合を見ました。ビデオに録画し、暇がればずっとそれを見ていました。
お気に入りの選手はマジック・ジョンソン。マジックのプレイを頭に叩き込んでは、ボールを握りしめて体育館に走っていき、友達といつまでもNBAごっこのような練習をしていたものです。
そんなわたしも指導者になりましたが、あの頃と同じようにNBAのプレイは、研究の対象として、今も見ています。
「NBAのプレイなんて、子供たちの参考にならないよ」
「NBAなんて、ショーバスケだろう?」
そんなことを言う無知な人がいます。たしかに、ド派手なダンクや、複雑すぎるフォーメーションは、中学生や高校生には役に立たないです。
でも、NBAはそれだけじゃありません。選手たちは基本に忠実であり、戦術もシンプルなものが多いのです。
数多くの試合を見てきて、また海外の文献を読み続けて、わたしはやっぱり確信しました。
「NBAは、バスケ指導者にとって、最高のお手本だな」
この本をとってくださっているあなたは、きっと熱心なバスケットボール指導者に違いありません。
そんなあなたに、NBAで本当に行われている戦術の基礎、バスケの基礎をわかりやすく伝えるのが、本書のねらいです。
きっと新しいバスケットボールの1面に出会えるはず。本書を通じて、あなたのお役に立てれば幸いです。
戦術の基本こそ、NBAから学ぶべき理由
この本は、NBAの最新戦術を使って、バスケットボールの理論を体系的に学ぶことを目的としています。しかしながら、次のような点が考えられるのもまた事実です。
- NBAは個人能力がとても優れているので、戦術もそのことが前提になっている
- NBAはオフェンス能力がとても高いので、複雑なディフェンスを行っても、高校生やその他のカテゴリーほど通用しない。
- そのため、ゾーンやゾーンプレスなどを積極的に行うチームが少ない
- NBAのコーチ陣は結果ですべてが評価されるため、確実に試合に勝てる戦術を選ぶ
- つまり、独創的な試みは少なく、手堅い戦術が多くなる
NBAに比べれば、それ以外のカテゴリーは明らかに個人の能力が低くなるはずです。それを補うためには戦術の多彩さでカバーしようとします。
一方で、NBAのように個人が長けていれば、逆に戦術はシンプルなものになる傾向があります。
この本は、「シンプルなもの」という点に着目し、どのカテゴリーにも共通する普遍的な戦術を学ぶためには、NBAから学ぶことが一番よいと考えています。
もちろん、ルールがあなたのカテゴリーとはちがうと思うので、すべてが参考になるとは限りませんが、どの方にも「ゼロから」戦術を学んでもらえる教材です。
3巻目は「オフェンス」
文章を書いていると、内容がかなり多くなり、1冊の本にまとめることがかえってわかりにくくなりそうだと感じました。
おそらく多くの方がスマホで本書を読んでいることでしょう。スマホで文章量が多すぎると、最後まで読破するのが、むずかしいんですよね。
なので3冊に分けることにしました。
- ゲームの基礎とトランジション
- ディフェンス
- オフェンス
この3巻になります。
そして本書は第3巻、「オフェンス」です。
コーチも選手も、オフェンスが大好きです。YouTubeやツイッターなどで、バスケットボールに関する情報があふれている現代ですが、そのほとんどがオフェンスに関するものです。
また、最近はスキルコーチとかが増えてきて、オフェンスの個人スキルが伸びてきました。ここ20年くらいを見比べると、日本の子どもたちのハンドリングやシュートは、明らかにうまくなっています。喜ばしいことです。
一方で、戦術的な変化も目まぐるしく、どんどん進化しています。特にNBAはルールの変更により、ガードが主体のバスケットに変わりつつあります。そんな現代の戦術を、余すところなく本書では解説しました。
バスケットボールは何がおもしろいかって、一言で言えば「チームプレイ」だからですよね。NBAのすばらしい個人技術も、チームメイトのパスやスクリーンがあってはじめて成り立っている。ぜひそんなことをイメージしながら、読み進めてくださいませ。
では、ここから本編の始まりです。ワクワク、がんばってください!
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