著者:吉村ジョナサン
ページ数:47
¥100 → ¥0
睡眠に関わるエッセイ集。睡眠をテーマにした詩的な文章や、睡眠に悩んできた筆者のフランクな睡眠論を収録。
書籍は本が苦手な人でも読みやすいよう、文字が大きく、全体の文章量も控えめに設定されている。電子書籍でも読めるほか、kindle unlimitedでも読むことができる。
眠るまでの過程を描いた詩「空気」。
社会生活に合わせた生活リズムに悩む「規則正しい睡眠を諦めた」。
自身の眠れない夜の行動をつづった「眠る前の音声配信」。
具体的な入眠のテクニックを紹介する「僕の眠れないときの対処法」。
眠りと関係する小品「月の光」。
夢とそこからの目覚めについて記した「夢から現実に戻るとき」。
夢を通して気づく自分の眠っていた感情を描く「夢の中で怒り狂った話」。
健康に直結する散髪と髪型の話「散髪と健康の関係」。
正しい睡眠について持論を展開する「自分の睡眠に向き合う」。
夜型人間にやさしい社会環境を熱望する「多様な睡眠スタイルに対応できる社会」。
夜明けの情景を描く詩「まぶしすぎる太陽」。
睡眠という切り口で見つめる、自分の人生や日常。睡眠を多面的に見つめることで、今の自分と現代の社会が立体的に浮かび上がる。
収録作:
「空気」
「規則正しい睡眠を諦めた」
「眠る前の音声配信」
「僕の眠れないときの対処法」
「月の光」
「夢から現実に戻るとき」
「夢の中で怒り狂った話」
「散髪と健康の関係」
「自分の睡眠に向き合う」
「多様な睡眠スタイルに対応できる社会」
「まぶしすぎる太陽」
「はじめに」より
僕はずいぶんと睡眠に悩まされてきた。なかなか眠れない夜、どうにも眠くなってしまう午前中、一日中眠気のとれない日々。そんな不眠や過眠の中で、睡眠というものに向き合ってきたと思う。
様々な本を読んだ。睡眠については多くの書籍が出回っている時代である。それだけ、睡眠についての知識の需要があるのだということだろう。
しかし、知識を得ればえるほど苦しむ自分もいた。睡眠の「正しさ」や「標準」を提示されるたびに、自分の現状とのギャップにめまいがした。
そして、睡眠の辛さは他の様々な辛さとリンクしていた。過労、疲労、メンタルの消耗、停滞した環境。あらゆることが、睡眠とつながっていた。
だから、自分の現状を言語化しようとしたときに、それらが自然と睡眠とつながっていることが多かった。日々の何気ない心の動きを綴ったとき、そこには睡眠の影があった。
そんな文章を集めた作品集である。「随想集」とあるが、詩のような形式のものもある。詩にしようと思って書いたのではないのだけれど、できあがったものは詩のようだった。
睡眠に役立つ知識のようなものには乏しいけれども、睡眠に振り回される人の思考の痕跡を追うことはできると思う。吉村ジョナサンという人間の生きづらさの痕跡が、少しでも役に立てば幸いである。
著者:吉村ジョナサン/DAIKI
1984年生まれ。エッセイスト・詩人の活動(吉村ジョナサン名義)、即興卓上木琴奏者・ポストカードアーティストの活動(DAIKI名義)を行なっている。山形大学教育学部を卒業後、私立高校の国語教師として13年間務める。その後上京し、アーティスト活動を開始する。現在は塾講師を務めながら、多方面で表現活動を行なっている。
吉村ジョナサンのエッセイ:初期には、『睡眠随想集』や『香りのある生活』といった特定のテーマに絞った作品が刊行された。教師としての経験を活かした『受験生らしくなくっていい』『知の教育』、音楽家としての立場から語る『即興演奏という語り』には、独自の哲学が表れている。その他にも、日常のあれこれをつづった『都会の空』『違和と共存』からも、吉村の世界観、独特の文体が感じられる。内容は込み入っているものの、論理的というわけでもなく、かといってわかりやすくもない文体に置いて行かれることもしばしばだけれども、そこに魅力がある。
吉村ジョナサンの詩:もともと短編の物語を書いていたものを、詩としてとらえたところから始まっている。最初の詩集『アロマ詩集』はほとんどが物語になっており、第二詩集『宇宙の本』も前半は物語になっている。その後、韻文的な要素が強いもの、メッセージ性が強いものも多くなっていく。そして、第三詩集『地平線』には多様な作風が見られることになる。物語として、エッセイとして、言葉あそびとして、それぞれの楽しみ方ができるのがおもしろい。
DAIKIの作品集について:企画作品としては、アルファベットをモチーフにした『A to Z』、世界的なイベントであるインクトーバーへの参加作品を収録した『CRYSTAL to RISK』がある。初期の作品集としては『三行詩とポストカード』があり、作家活動はボールペン線画から始まっている。『Marine Sleep』はその線画から次のポスターカラーを用いた色彩表現への過渡期の作品が収録されている。次の『BALANCE』では、ポスターカラーを用いて点描や線を描いている。色彩と幾何学模様に向き合い始めた段階である。そして、『SCRAMBLE』では、様々な素材の紙を用いることで、質感を意識した作品群が生まれている。
【公式ホームページ】
https://sites.google.com/yoshimuraart.com/home
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