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著者:秋庭 隆
ページ数:422
¥800 → ¥0
―現在の地名としては存在するが東海道五十三次でない宿場は次のうちどれでしょうか―
1.富士宿、2.品川宿、3.沼津宿
正解は、本書「東海道史話(二五)蒲原」をご覧ください。
本書は、東海道五十三次を日本橋から京都まで歩いた著者による東海道歴史紀行である。実際に東海道を歩いて楽しむ方々に向けて、宿場ごとにその場所にまつわる幅広い年代の史実をまとめ、歴史のある東海道の宿場や街道の史話を楽しめるようになっている。旅の計画の参考書として、あるいは歴史探訪のガイドブックとして、東海道の魅力が詰まった東海道史話集の第一弾。
[目次]
序
東海道史話(一)日本橋 江戸・東京の繁栄を見続けて来た日本橋 家康転封で拓けた首都の命運
東海道史話(二)新橋 新時代を拓いた陸蒸気の出発 新橋駅を発した文明開化の先駆け
東海道史話(三)蒲田 梅の里の遠い想い出と共に 戦争で消えた、私の故郷は……
東海道史話(四)品川 黒船襲来に備えたお台場急造の顛末 時世に取り残された幕府の狼狽
東海道史話(五)川崎 六郷渡って、腹ごしらえ 大繁盛の奈良茶は、万年屋
東海道史話(六)川崎 芭蕉翁最後の旅立ち、そして別れ…… 麦の穂を便りにつかむ別れかな はせを
東海道史話(七)川崎 荒れ地を潤した大灌漑工事 二ケ領用水と小泉次太夫
東海道史話(八)鶴見 氾濫続きの鶴見川から 新装なった鶴見大橋に思うこと
東海道史話(九)大山路 慕情、大山路の旅 渡辺崋山著『游相日記』を辿って
東海道史話(一〇)大山路 歴史を動かす庶民の力 厚木で聞いた村民の声(崋山『游相日記』その2)
東海道史話(一一)神奈川 横浜開港を拒んだアメリカ領事ハリス 「日米修好通商条約」締結後の顛末
東海道史話(一二)保土ヶ谷 俺あ、権太だあ…… 保土ヶ谷宿と権太坂命名由来
東海道史話(一三)戸塚 戸塚宿と藤沢宿の争い 戸塚宿設置に異議を唱えた藤沢宿の本意
東海道史話(一四)藤沢 遊行寺の盛衰と藤沢宿 「小栗判官と照手姫」の説話を巡って
東海道史話(一五)平塚 商才を育んだ豊かな相模川 渡邊崋山『游相日記』に見る厚木村と平塚宿の繁栄
東海道史話(一六)大磯 高麗からの渡来人と、曽我兄弟の仇討ちを助けた虎御前の里 「曽我物語」と伝説に彩られた宿場
東海道史話(一七)小田原 城を明け渡した後北条氏の命運 落日の小田原評定の終末
東海道史話(一八)箱根 箱根越え五本の路の歴史 東海道と、碓氷路・湯坂路・足柄路・根府川路の歴史
東海道史話(一九)芦ノ湖 芦ノ湖の研究と箱根路 湖沼学に先鞭をつけた田中阿歌麿 付・田中著『芦ノ湖の研究』について
東海道史話(二〇)三島 三島宿を救った昭和の丹那トンネル 東海道線に取り残された三島宿の悲願
東海道史話(二一)沼津 徳川家再興にかけた洋学であったが…… 幕府崩壊後の、沼津兵学校の設立
東海道史話(二二)沼津 士族の救済に奔走したある幕臣 牧畜を奨励し沼津兵学校創設に寄与した江原素六
東海道史話(二三)原 富士の裾野に広がる湿原浮島ヶ原 津波に浚われても、生き伸びた宿場
東海道史話(二四)吉原 平家越えの歴史の辻に立って 天下を分けた源平合戦の緒戦に
東海道史話(二五)蒲原 海道一の奔流から水運の富士川へ 開削・治水から富士川水運への歴史
東海道史話(二六)由比 謀反、由比正雪の社会改革 夢見るただのペテン師だったのか?
東海道史話(二七)興津 青春の彷徨の途次に 清見寺を巡る樗牛と藤村の文学的由縁
東海道史話(二八)江尻 梶原一族とその終焉 『東関紀行』に読む梶原景時の末路
あとがき
著者紹介
[出版社からのコメント]
東海道五十三次には、その宿場一つひとつにも長い歴史が存在しています。本書では、現存する名所や史跡と歴史を重ね合わせながら、失われた風景や当時の食文化など、いまなお歴史が息づいている宿場の魅力を楽しむことができます。歴史好きの方も旅好きの方も、ぜひ一度手に取ってご覧いただければ嬉しく思います。
[著者紹介]
秋庭 隆(あきば・たかし)
1936年東京生まれ。足立区に26年間暮らす。59年早稲田大学文学部英文科卒業。
小学館に入社後、学習雑誌、『週刊女性セブン』などの編集を経て、65年百科事典の編集に就く。以後、97年に定年退職するまで、小学館の『ジャポニカ』をはじめ、ほとんどの百科事典の編集を手掛ける。『園芸植物大事典』(塚本洋太郎編)の他各種書籍も担当した。
現在、「東海道ネットワークの会」理事。
著書・『東海道史話・第一集』(日本橋~江尻)、『東海道史話・第二集』(江尻~吉田)、『東海道史話・第三集』(御油~京都)ほか。
現住所・藤沢市西富