著者:ミズキ図書館
ページ数:80

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世にも不思議な体験記!「ハリウッド顔ばかりの人間達が住む山村での怖い思い出」

俺の名前はナオキ。話はだいぶ前、2000年前後、世紀末だミレニアムだのって世間が騒いでいた頃の話だ。

俺は当時19歳。中部地方のとある工業高校を卒業し、実家のタイル屋を手伝っていた。

手伝っていたのは事実だったが、当時腕のいい職人さんが2人いたので、俺自身はまるでバイトのノリだった。

実家の稼業、しかも長男、跡取りなのにまだまだ学生気分の抜けきれないバカ息子。

世間的には結構な不況だったけど、地道なガテン系の職種(タイルとか建築とか)は、わりかし仕事も入ってくるし、肉体労働だけど慣れればきつくもないし、疲れれば休めばいい、ってまあのん気な感じだった。

親父もお袋も、まあ若いうちだから遊んでいたいんだな~みたいな感じで、自由ではあった。

その頃は、週末になると親友であり悪友でもあるセイジと一緒に一晩中車に乗って遊んでいた。

まあ、平日もタマに、いや、しょっちゅう夜遊びしてたんだ。

暴走族とかでは全くないんだが、まあダラダラと気ままに車を走らせるのが楽しいころだった。

時には町でナンパした女の子とダムへ行ったり、池へ行ったりトンネルへ行ったり。

タマにセイジの話術のおかげで「ムフフ」なワンナイトラブに発展したりもしたんだ。

地元の心霊スポットみたいなのもよく行った。

そしてナンパした女の子たちに怖い話をキャッキャいったりして楽しんだ。

もち俺自身もセイジも、あの日までは、お化けとか不思議な現象とかは見たことがない。

ひっくるめた不思議なこともまるで体験なし。

2人そろって頭空っぽのノー天気野郎。

そんなお化けとか霊なんて嘘っぱちだと思っていた。

そう、あの日までは・・・

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