パニック障害でも無理せず幸せになれる２１の方法: パニック障害歴１３年の私が教える今すぐ幸せになりたい人のためのガイドブック

電車、エレベーター、映画館、人混み、救急車のサイレン、不幸なニュース、
扉が締め切られる部屋、夜の暗さ、自分の心臓の音、誰かの視線・・・。

約１０年もの間、色んなものが恐ろしくて、このまま恐怖で頭がおかしくなるんじゃないかと怯えていました。

私が初めてパニック発作を起こしたのは、２０歳の時でした。父親に当時交際していた人を反対され、ひどく叱られた事がきっかけで、怖くなって家を飛び出し、どこか遠くに逃げたいと思って、急いで電車に飛び乗りました。

車内で行く当てもなく、どこに行こうか不安になっている時、急に目の前に座っている人たちの目線が怖くて仕方なくなりました。どこにも逃げ場がないように思えて恐怖が募りました。
どうしよう、怖い、助けて…！
その瞬間から頭に血がのぼるような感覚を覚え、手が震えだし、海の底に溺れて行くような息苦しさに襲われました。

とにかく誰かに助けて欲しい…。でも息ができず、助けも求めることが出来ませんでした。苦しみながらおそらく数分が経ち、隣に座っていたおばあさんが背中を撫でてくださっていることに気がつきました。

視界に靄がかかったような眩しいような不快感を覚えながらも、なんとかして自宅の最寄駅に戻る事が出来ましたが、今でもほとんど記憶がありません。

当時は、パニック障害という心の病があることも知りませんでしたが、この時から私は電車に乗るのが怖くなりました。今まで乗り物に恐怖を感じたことは一度もありませんでした。

けれど、電車に乗るとまたあの恐怖に襲われ、息が出来なくなるんじゃないか、周りの人に迷惑をかけたり、変な目で見られるんじゃないかと、とても不安になりました。

文章にすると、自分でも大した事がないように思えますが、電車に乗ると息が出来なくなり、苦しくてもどうすることもできないのです。あなたも経験があるかもしれませんが、他の人には分からなくても、それがどれだけ怖くて堪え難いことかは、私には痛いほどよく分かります。

１３年前のあの日以来、私はずっと死に対する恐怖に怯えて生きてきました。恐怖からの逃げ場のない人生に絶望していました。
毎朝目が覚めると、ドクドクと大きい動悸に恐怖を感じ、また地獄の一日が始まる。もう死にたい、目覚めなければよかったのに。そう思う毎日の繰り返しでした。

通勤の電車の中でまたパニックになるのではないか、仕事中に手が震えだし動悸が激しくなり死ぬのではないか、シャワーを浴びているとカミソリで手を切ったらこのまま楽になれるのではないか、休日には気がおかしくなり家族に迷惑をかけるのではないか、旅行にも行けず一生一人でこの恐怖と戦い続けなければいけないのではないか。

私は正しい情報を持っていなかったために、何度も自殺未遂に及ぶほど症状が悪化してしまいました。何を信じていいか分からずにたくさん失敗もしました。

壮絶なパニック障害闘病生活に見舞われたからこそ、同じようにこの苦しみに耐えているあなたに、何か一つでも情報を提供したいと思いこの本を書くことに決めました。

正直にいうと、これを書くには相当な覚悟が入りました。とても苦痛な日々を思い返し、それを形にすることで、以前の記憶が蘇る不安があったからです。

ですが、それでも今なお、自分も苦しみ続けたあの深い暗闇の中で苦しんでいる誰かを、少しでも救う事が出来たら、絶対に治るという正しい情報を伝えられたらと思います。

私だからこそ伝えられる何かがあると信じて。

目次

はじめに
第１章　最初にすべきこと
１、怖いと思うことは全て避ける
２、家族や信頼できる人に相談する
３、仕事を辞める
４、信頼できる先生を探す
５、合う薬に出会うまで試す
６、うつ・パニック障害に関する本を読む
７、毎日ニュースを見ない

第２章　健康な体づくり
８、鉄分を摂る
９、腸内環境を整える
１０、プロテインを摂る
１１、カフェインレスで過ごす

第３章　回復し始めたら
１２、感謝のワークをする
１３、リラックスする時間を作る
１４、現実逃避するものを作る
１５、回復日記を書いてもらう
１６、本当に欲しいもので満たす
１７、動物やペットと触れ合う
１８、寝具をピンク色にする
１９、自分の行動を実況中継する
２０、いい香りのものを嗅ぐ
２１、鍼灸院に行く

第４章　あまり効果のなかったもの
第５章　家族ができること
第６章　幸せに生きる３つのコツ
終わりに