著者:弐鳥傘寿
ページ数:88

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江戸の浮世絵師、東洲斎写楽。阿波藩のお抱え能役者だったとされるその実像は写楽の名声が高騰すると共に疑われて、過去五十年以上にわたって日本中を席巻した写楽ブームの中で正体をめぐる議論が飛び交い、その候補者五十人を超えるといわれる別人説が氾濫した。
本書は数多ある別人説の中でもそのスケールとセンセーションにおいて極北の仮説、近世の江戸を訪れた西洋人画家を写楽の正体とする「西洋人説」を採り上げる。
本能寺の変における織田信長滅亡にはイエズス会をはじめとする南欧勢力の謀略説があり、幕末の坂本龍馬暗殺には欧米列強の陰謀説があるように、日本史上のミステリーとされる出来事を議論する際には決まって飛び出してくる「西洋人の関与」という解釈。写楽の謎もまた例外ではない。写楽ブームにおける「西洋人説」の存在は案外に古く、筆者の調査では昭和四十五年(一九七〇)までさかのぼることができた。当初は素朴な印象論や突飛な語呂合わせから始まったアイデアが、いかにして整備がなされ、仮説としての体裁を整えていったのか。過去五十年間の東洲斎写楽「西洋人説」の成り立ちと展開を追いかける……!

本書で採り上げる先人たちの説
福富太郎の説/木村東介の説/中島節子の説/『TVムック』の説/桂三枝(現・桂文枝)の説/李寧熙の説/フィクションの中の説

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