著者:ドンバ・ワタラ
ページ数:43

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本書は、筆者のように、面倒くさがり屋で、集中することが苦手で、飽きっぽい人間が、どのようにして、やる気を出して物事を続けられるようになるのかを解説した。

これまで、我々は、意志の力だけでやる気を起こして継続しようとしてきた。しかし、人間は決心するだけでやる気を起こすことは困難であり、意識だけで行動を続けることはできない。それでは、一体どのようにして、やる気を継続することができるのだろうか。

 現在の脳科学は、やる気の起こる仕組みを明らかにしている。やる気は自然に湧いてくるのでなく、切っ掛けが必要であり、この切っ掛けとなるのが身体の行動とされる。また、人間の脳は、身体の行動という出力を作ることで、その行動の結果に見合った心理状態が生み出そうとする習性がある。加えて、身体の行動によって、緊張感や興奮水準を高めることで、気持ちを積極的モードに切り替えられることも分かっている。このように、我々の心と身体は一体不可分の関係にあり、心を変れば身体も変わり、身体を変れば心も変わる。

 しかしながら、実際、心を変えて行動を変えることは難しい。そこで、仏教でも言われているように、「内を変えたければ外を変える」のである。身体の行動は心と違って、目に見え、形があるため、比較的コントロールが容易で習慣化し易い。そこで、問題となってくるのは、特定の心に変えるために、どのような身体の行動に変えるのかということである。

 行動経済学は、現実の人間の選択・行動に関して、一定の傾向や法則性を見出す学問であることから、人間の行動を変えるための理論と方法が存在する。そこで、行動経済学の知見を活用して、小さな工夫を施すことで、自然とやる気が継続できるように、無意識に行動を変えるのである。本書では、やる気を継続させるための処方箋として、行動を起こすための方法として7つの手法、行動を続けるための方法として5つの手法を解説している。

 また、本書は、やる気を自発的に始動させる「生起過程」、行動を再現・持続させて目標と目的に繋げていく「継続過程」、やる気と行動の継続を強化する「フィードバック過程」の3つのプロセスからなる「やる気継続のフレームワーク」を設定した。このフレームワークでは、個人の視点から、やる気を高める要因と要素を特定し、それらがどのように関連・作動して、やる気を継続させていくのかを明らかにしている。そして、このフレームワークの中で、自分の意志だけで設定できる「目的」「目標」「行動」「インセンティブ」(モチベーション)について、夫々の留意点をまとめている。

 本書により、より多くの読者がやる気を継続して、より良い成果が数多く実現されれば幸いである。

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