著者:蜜都宝林
ページ数:43
¥450 → ¥0
重箱巣箱は、自然な雰囲気でミツバチを飼えるというか、初心者でも簡単にミツバチを飼えるとか、ハチをあんまりいじらずにハチミツが採れるとか、そういうイメージがあるので、最初にミツバチを飼ってみようというときに、まず候補に挙がる巣箱なのではないでしょうか?
ですが私は、重箱巣箱で日本ミツバチをあまり積極的に飼っていません。
日本ミツバチを飼い始めたかなり初期のころから、なんとなく、重箱巣箱で日本ミツバチを飼いたいとは思えないような何かを、ずっと感じていました。
日本ミツバチとの付き合いも長くなる中で、重箱巣箱でミツバチを飼っている人たちの話を聞いたり、実際の現場に足を運んだりする機会も増えていきましたが、どうも自分の感覚とは違うな~と不思議に思うことが、これまでいくつもありました。
「ずいぶん、スムシで苦労してるんだなぁ」という印象を受けたことも、そのひとつです。
そういうわけで今回は、日本ミツバチを飼う上でのスムシの問題について、巣箱や飼い方による影響も含めて、気づいたことを述べていこうと思っています。
いつものことですが、私が体験から得た情報、たぶん、あまり聞いたことのない、私のオリジナルな見解が書いてあります。たいへんマニアックな内容の小さな本になりました。
本書を読むことで、ぜひ、みなさんの「自分に合った、自分らしいミツバチの飼い方」に、いつもと違った視点を加えていただきたいと思っています。そして、ミツバチとみなさんとの関係が、より豊かなものへと変化していったら、とてもうれしいです。
〜目次〜
はじめに
■越冬巣箱はスムシ侵入のリスクが高い
■分蜂の最後に残った群れは、どうなるのか?
■「逃去おめでとう!」の理由
■小さめの群れが伝えていること
■スムシと折り合えるのが「ふつう」
■「盛り上げ巣」という「ムダ巣」について
■日本ミツバチがやっている「スムシ対策」
■重箱タイプの採蜜方法の問題点
■飼い主による巣クズそうじは必要か?
◎まとめ
おわりに
《ご留意いただきたいこと》
私は日本ミツバチを、おもに西洋ミツバチ用の「7枚箱」と言われる巣箱で飼っています。巣枠式巣箱ではありますが、継箱(2段にすること)はせず、年間を通じて「7枚箱サイズ」のままです。これで安定的に日本ミツバチを飼うことができています。
巣枠式巣箱で飼っている群れに対して、いわゆる「養蜂技術」の操作(王台潰し、人工分蜂、合同、巣枠の位置替えなど)は、一切、行っていません。エサ(ハチミツや砂糖液、花粉、その他の栄養剤など)も与えていません。薬品(メントールや薬草などを含む)も使用していません。蜜源を求めて巣箱の移動などもしません。また、「生きている群れからは採蜜しない」という方針を、ずっと貫いています。
日本ミツバチの自然な生き方を見るために、このような飼い方をする必要がありました。
本書で述べられている考察は、こんなふうに飼っている日本ミツバチを観察して得られたデータに基づいています。あらかじめご了承ください。
シリーズ一覧
- 同シリーズの電子書籍はありませんでした。
この期間中は料金が980円→0円となるため、この記事で紹介している電子書籍は、すべてこのKindle Unlimited無料体験で読むことが可能です。