著者:Withコーチ
ページ数:144

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泉一也

「もうコロナ前には戻れない」。コロナ禍で、多くの人がそれを知ってしまったのではないでしょうか。

「都会」に答えを求めても何もありません。
九〇年代一世を風靡したトレンディドラマ「東京ラブストーリー」のように、時代を先取りする最先端の刺激が都会にはたくさんありました。「魅力的な仕事と豊かな暮らしがあるよ」と若者を集め、経済(富)の中心地となった都会。
けれど、都会の王様「東京」が催した世界最大のスポーツ祭典は、当初見込んだ経済効果はほぼなく、逆に大赤字となってしまいました。
また、都会は三密になりやすい構造であることが明らかにもなりました。密集の価値(一極集中)が逆にコロナリスクになったわけです。
「都会」は時代を先取りするどころか、逆転して時代遅れになってしまったとも言えるでしょう。

「会社」にも答えがありません。
戦後日本は、「会社」を中心にした世の中でした。猛暑だろうが、暴風雨だろうが、満員電車だろうがなにがなんでも出勤する。職場に人が集まってこその会社。その会社には、今やリモートワークで人がいません。
会社に勤務する多くの人は、バーチャルな場でも仕事が十分回ることを知ったのです。職場という縛りがなくなり、好きな場所で、好きな服装で、監視の目のない自由な時間で働けることを知ってしまった私たちは、職場という場から解放されたのです。
多くの人にとって、会社が中心の人生だったので、社会に出る前の学校は「会社予備校」だったとも言えるでしょう。
先生が管理者役で生徒は従業員。カリキュラムに時間割とスケジュール管理が徹底され、皆勤が評価されました。
その学校での最後の仕上げが「就職活動」、いや「就社活動」でしょう。
「いい会社に就社すること」がゴール。こうして会社が人生の絶対的存在になりましたが、コロナ禍でこの洗脳が解け始めたと言えます。

「社会」にも、もう答えは見つからないでしょう。
社会の土台となる国への信頼度があらわになりました。
国(政府)が緊急事態宣言を出しても、危機感は国民に共有されずone teamになれないのです。マスコミは、信頼を失わせるような報道を続けます。
危機に一つになれないチームは、リーダーシップが機能していないことの証し。隠れていたこの事実が危機で炙り出され、さらに国への信頼が失われることになった。
国が国民をリードした時代は、終わりを告げようとしています。
言いかえると、社会が個人に与えたレールは、コロナの渦に飲まれてしまったということです。
この三つの現実を目の当たりにしてわかったと思うのです。
憧れの都会も、生活を安定させる会社も、安心の土台となる社会も崩れている。与えられるはずのものの多くがなくなり、「自己責任」という厳しい世界になりました。でも一方でそれは、自分らしい道に進みやすい世界だと思うのです。

では、自分らしい道を進み、自分らしい世界を作り出すにはどうしたらいいのか。
それは「私はどう生きたいのか?」を自身に問うことでしか始まりません。
それも深く温かく。自分の心の奥深くには、あったかくてミネラル豊富な温泉があり、それが湧き出してくるまで自分に問う。

人間とは、自分で、自分というものを認知できる生物種です。生きている限り、「自分の正体とは何か?」という命題が、死ぬまでついて回るのです。
自分という存在は、誰も保証してくれません。あやふやなので、その不安を潜在的に持っているとも言えます。
都会と会社と社会が与えてくれたレールがある時は、その命題に向き合う必要はありませんでした。レールがなくなった今、その命題に直面せざるを得なくなりました。

「私はどう生きたいのか?」
その問いを一緒に考え、時には一緒に創り出すパートナーが読者の皆さんにはいるでしょうか? もしいるとしたら、それは人生における大きな幸せでしょう。必要なのはレールを与えてくれる都会や会社や社会ではなく、この問いを共に考え、共に創るパートナーです。
そんなパートナーはどこにいるの? どうしたら見つかるの? と思われた方は、withコーチの世界に足を踏み入れてみてください。個性的なコーチたちがその問いを考えるきっかけをつくってくれます。明るいビジョンを引き出すコーチ、成功の定義をとことんハッキリさせるコーチ、自分とは何かを言葉にして編集してくれるコーチ、ガチンコで天命を問うてくるコーチ。それぞれの持ち味で、「私はどう生きたいのか?」を一緒に考えてくれます。

自分を直視するのは怖いですよね。私も怖い。自分の嫌なところがむき出しになりそうで。自分が自分であることが嫌になりそう。
でも、嫌になってもいいのです。コーチと対話する中で、嫌と思っている私こそが私の本体と知り、その本体が好きになっていくのです。
問題を与えられて解く、仕事を与えられてこなす、外から与えられたなかで自分が自分でいられる「何か」を探すエネルギーを、「内」に向けてみましょう。
旅行先でガイドがいると訪れた場所をより楽しめるように、自分にもガイドをつけてみる。人生の旅をより深くより楽しめるはず。ガイドを誰にするかがポイントですので、この本を通して、コーチ一人ひとりの世界観、人柄、専門性を見極めてみてください。

この本の構成は、前半が座談会、後半はコラムになっています。
座談会では、自分がその場にいるイメージで読んでみてください。誰かの発言に共感し、時にはツッコミを入れたくなると思います。そして気になったコーチのコラムを読んでみてください。そのコーチの深い世界を感じながら、自分との対話が始まるでしょう。
コーチとつながることで、自分とつながる。外に求める縁ではなく、自分と太くつながる内なる縁。偶然手にしたこの本に必然を感じたら、内なる縁が結ばれたということ。そこに「私がどう生きたいか?」の答えがきっと浮き上がってきます。

さあ、自分の内なる旅の始まり、始まり!

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