著者:中谷 康博
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 この本は、初めて小学校の理科の授業をする人、理科が嫌いでどちらかと言えば、授業をやりたくないという人のために書きました。
理科の授業をするのに特別な才能はいりません。
 理科の指導にはポイントがあり、そのポイントを押さえながら授業を進めていけば、誰でも楽しい理科の授業ができます。
 私は、今、理科専科をしていますが、学級担任をしているときは、休み時間に、よく数人の子どもと一緒に理科室に行きました。
 実験器具を探したり荷物を運んだりするのを手伝ってもらいました。
 自分一人では、準備が間に合わなかったのです。
 理科室に一緒について来る子どもは大喜びで、また、「明日も行こう」と言われました。
 チャイムが鳴って、実験器具を子どもに探させるところから授業を始めたこともありました。
 要領を得ないままの授業スタートですが、子どもにはなぜか好評でした。
 理科準備室に入ることができただけでもうれしかったようなのです。
 
 「1万回失敗したのではなく、うまく行かない方法を1万通り見つけただけだ」というエジソンの名言が伝わっています。

 本書では、第1章は、初任者だった頃のハチャメチャな理科の授業体験から学んだ、理科の授業をするときの心構えを紹介します。
 第2章は、授業編で、ポイントを10に絞って紹介します。
 第3章は、教材研究編です。理科が専門の先生がする教材研究ではなく、あくまで理科が苦手な人でもできそうな教材研究をお伝えします。

 理科の授業のポイントを押さえれば、理科を指導するのが楽しくなって、子どもからもっと理科をやりたいと言われるようになります。

 この本をきっかけに理科の授業をすることに興味を持つ先生が増え、理科が大好きな子どもがどんどん生まれてほしいと思っています。

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