著者:三浦 勇二
ページ数:130
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―「〇肉〇食」を「焼肉定食」とするフシギ―
「一朝一夕」、「二束三文」、「自給自足」など、思いのほか私たちにとって身近な存在である四字熟語。それらをよく眺めてみると、実はそこには容(かたち)のような構造があることが見えてくる。そしてその容は、「牛肉定食」のような機知にとんだ造語を生みだすうえでも重要な役割を果たしている――これまであまり注目されてこなかった四字熟語の「かたち」に着目して四字熟語の世界に新たな光を当てた、類書のない日本語読本。
[目次]
まえがき──文庫再版にあたって
〔一〕「型のある四字熟語」とはどういう語か
(一)語の容(かたち)と「型」について
(二)語の容(かたち)の特徴について
(三)いろいろな「型」とその特徴
(1)「型」の構造上の特徴について
(2)いろいろな「型」と構成技巧について
①基本的な二つの容(かたち)(型)
②語構成の技巧
(ア)畳語形式の活用
(イ)相対する文字を含む語の活用
(ウ)漢数字の活用
(エ)認定語(無・不・非)の活用
(オ)異なる型の組み合わせ
(カ)語構成技巧の特徴
[付] 記号のまとめ
(四)「型」のある語の容(かたち)に関係して生ずる現象について
(1)字位の転換について
(2)「入れ子」の二字熟語に関するもの
①文字の排列が逆になる二字熟語について
②偶成によってできる二字熟語について
(五)「型」によって作られる新しい語について
〔二〕型別四字熟語一覧
(一)同じ漢字が上位と下位にあるもの
(二)相対する漢字を含む上位の語が下位で包括されているもの
(三)相対的に並立する四字語が三字語に縮められているもの
(四)畳語が用いられているもの
(五)畳語の形式を取り入れているもの
(六)漢数字の「一」が用いられているもの
(七)漢数字が上位と下位にあるもの
(八)認定語(無・不・非)が用いられているもの
(九)二字の熟語が組み込まれているもの
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
和歌をはじめ日本人は少なからず言葉遊びの伝統を持っていますが、四字熟語の中に潜んでいる構造には、そうした私たちの感性を刺激する魅力があるのかも知れません。そんな四字熟語の楽しさの一端を、ぜひ本書で味わっていただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
三浦 勇二(みうら・ゆうじ)
昭和5年 青森県十和田市にて生まれる
昭和27年 弘前大学教育学部卒業・県立高等学校勤務
平成2年 定年退職(県立六ヶ所高等学校校長)
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