一九九九年一二月上陸

　この作品は二〇〇五年四月に講談社から単行本『上陸』に収録されている一編です。　単行本『上陸』は「地底に咲く花」他、全部で七つの物語からなる連作短編集で、既に絶版、出版契約も終了しています。バブルが弾けて一気に底なしの不況へと突入した日本社会の底辺で足掻く三人の男（金満、安二、アキム）の友情と別れ、そして再生の物語だと思っています。味わいのある作品です。五條瑛アーカイブでは個人、商業出版で絶版となった五條作品の電子書籍化を行っており、『プラチナ・ビーズ』を始めすでにいくつかの作品を電子書籍化を完了しています。今回『上陸』も無事に電子書籍化が終了したことでその印ってところですな。革命シリーズ全一〇巻にもそろそろ取りかかりたいと思っています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　五條瑛アーカイブ