著者:三島亜紀子
ページ数:217
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特に、シックハウス症候群・化学物質過敏症の患者にとって、汚染された空気は社会的障壁(バリア)です。
化学物質に汚染された空気があるために、症状が誘発され、仕事を失い、外出をためらって社会とのつながりが希薄になるなどの不利益をこうむります。
本書では、部屋や施設のなかにフレッシュな空気を取り込むなど、空気の質を高めること、空気中の化学物質を管理することを、「空気のバリアフリー」と呼んでいます。
「空気のバリアフリー」の恩恵を受けるのは、シックハウス症候群・化学物質過敏症の患者ばかりではありません。
最近よく屋内の空気中に漂っている合成香料も汚染物質の一つですが、これは喘息患者やアトピー患者、アレルギー体質の人にとって、発作や症状が出るきっかけになりえます。また、感覚過敏のある人や発達障害児者のうち嗅覚過敏のある人にとっても、社会的障壁にほかなりません。
また、身体の小さい子どもの健康を守るためにも、念頭に置いておきたいものです。
本書は保健・福祉・心理職に従事する方を対象に、次の情報を記載しています。
A シックハウス症候群・化学物質過敏症の基礎知識
B 患者の声の紹介
C 空気中の化学物質で症状が出る人への配慮のあり方
対人援助の専門家を対象としていますが、人と接する仕事をされている方全てに知っていただきたいとも思っています。
■電子書籍にした理由
患者さんのなかには、本に使用されているインクや接着剤から揮発する化学物質で症状が出てしまう方がおられます。また、本を保管・運搬している時、あるいは店頭に並んでいる時に、空気中の揮発性化学物質が付着してしまうこともあります。
このため、本書はキンドルで出版することにしました。
電子書籍の良さは他にもあります。
たとえば職場のバリアフリーを進めるために、テキストをコピーして資料を作成することができます。
■収益は、シックハウス症候群・化学物質過敏症に関する啓発活動や寄付に活用させていただきます。
*本書は三菱財団(社会福祉事業・研究)の助成を受けた研究の成果の一つです。
シリーズ一覧
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この期間中は料金が980円→0円となるため、この記事で紹介している電子書籍は、すべてこのKindle Unlimited無料体験で読むことが可能です。