著者:賢者企画
ページ数:25

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これから紹介していきますのは、独学によって、行政書士試験と司法書士試験に短期で合格した体験記です。

行政書士の仕事は、官公庁への許認可などの行政手続きが主要な業務であるのに対して、司法書士の仕事は、会社や不動産に関する登記手続きが主要な業務となっています。

そのために、一般的には、行政書士になるための資格試験と、司法書士になるための資格試験は、まったく別の種類の試験であるように思われがちです。

しかし、試験科目を比較してみると、行政書士の試験範囲と司法書士の試験範囲は、重なっている割合が意外に大きいことがわかります。

まず、行政書士の試験科目(合計6科目)と配点(合計300点)は、次のようになっています。
択一式科目(小計240点)として、基礎法学[8点]、憲法[28点]、民法[36点]、行政法(行政手続法・行政事件訴訟法など)[92点]、商法(会社法を含む)[20点]、一般知識等[56点]、そして、記述式科目(小計60点)として、民法と行政法、という形式です。

一方、司法書士の試験科目(合計11科目)と配点(合計280点)は、次のようになっています。
択一式科目(小計210点)として、午前の部が、民法[60点]、会社法・商法[27点]、憲法[9点]、刑法[9点]、午後の部が、民事訴訟法[15点]、民事執行法[3点]、民事保全法[3点]、供託法[9点]、司法書士法[3点]、不動産登記法[48点]、商業登記法[24点]、そして、記述式科目(小計70点)として、不動産登記法と商業登記法、という形式です。

もちろん、試験の内容を詳細にみていくと、同じ科目であれば難易度も同じであるとはいえない面もありますが、ざっくり、行政書士試験の学習を通して、民法、会社法・商法、憲法をマスターしておけば、司法書士試験の択一式の得点のおおよそ50%(96点/210点)がすでにカバーされているということになります。

そうなれば、司法書士試験に挑むうえでは、民法、会社法・商法、憲法を除く択一式科目と記述式科目の学習に注力することで、効率的に司法書士試験の学習を進めることができるというわけです。

このように考えて、行政書士試験の学習を活かし、独学によって、試行錯誤しながらも司法書士試験の学習を進めることで、運にも恵まれて2回目の受験で司法書士試験に合格をすることができました。

そこで、このような取り組みが、行政書士と司法書士のダブルライセンスの取得を目指そうとされている方や、行政書士試験に合格して次のステップを検討されている方に、少しでも参考になればと思い、試験対策上で重要と思われるポイントに絞って、次のような順序で紹介していきます。

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