著者:ほしの しんぞう
ページ数:19

¥0

 ぼくは大学卒業後は対面する方達とお話しすることが大好きで、特に園児や小学生なら時間を忘れて話してしまいます。ここに、こどもたちに話しかけ問いかける雑記帳を出すことはぼくにとって大変嬉しいことです。
 ぼくはもう老人の部類に分類される、何も語らなければまるで化石のような人間です。貧乏な家庭に生まれましたが、今は亡き両親を時々思い出して感謝しています。両親の働く姿を見ながら内職を手伝い、よく遊んでよく勉強しました。昭和54年、大学を卒業して今は社会人として働いています。ぼくは時々自分の少年時代を思い出します。拙著『少年の頃』に生まれてから中学校卒業までの楽しかったこと辛かったことを書きました。今の学校と違って、「明けても暮れても勉強」ではない時代によく遊びよく勉強しました。小学生や中学生のみなさん、受験勉強は大変でしょうが、人生の良い経験だと考えて乗り切ってください。
 ぼくは高校入学後から国語が大嫌いで、本も読みませんでしたが、大学入学後から専門以外の本をたくさん読むようになりましたし、今でも本を読み続けています。人生の指針は周りの先輩やご両親や先生から教えられることもあるでしょうが、ぼくはその多くを両親の生き様と昔の名著と言われる本に頼りました。みなさんが考えているほど人生は長くはありません。注意を払わないといけないのは、ここで示す人生とは、勉強し学問する時間という意味の人生です。ぼくにも当てはまりますが、あまり勉強もせず、人生をわかったような気分に陥りやすいのが人の常です。『群盲評象』という言葉がありますが、一度調べてみてください。『群盲象を評す』と読みます。ぼくも例外ではなく、人は往々にして対象の一面を知っただけでそれが全てだと思いがちです。
 これからご覧いただく挿絵付きの内容については、その多くが、人としての生き方についてみなさんに問う形になっています。少々難しい言葉も出てきますが、後にまとめてそれら語句の説明を追記しています。一度読んだだけではわからないことだらけかもしれません。何度も読んで考えてみてください。そして、ノートに自分の考えを書いてみてください。きっと、勉強になると思います。受験で言えば「論述式問題」というところでしょうか。もちろん、ぼくの考えが誤っているかもしれませんが、敢えてそれを承知で書きました。何を隠そう、何十年と独学しているぼくにも明確な答えができない問いもあるんですから、自分の頭で考え、考えたことを筆記するのは勉強になると思います。実は、ぼくにこんなことを教えてくれる先輩や先生がいなかったんですから、もし教えてくれていたら、違った道に進んだかもしれません。
 みなさん、この「はじめに」の内容を理解するのは少々難しいと思いますが、そう思ったら、周りの大人たちに解説してもらってから、本文に進みましょう。それも面倒だったら、飛ばしてもらっても問題はありません。ぼくが示す問いは、質問する自分でさえ明確に解答できないものが大半なんですから、大人でもそんなものくらいに思って考えてみましょう。

シリーズ一覧

  • 同シリーズの電子書籍はありませんでした。

 

  Kindle Unlimitedは、現在30日間無料体験キャンペーンを行っています!

この期間中は料金が980円→0円となるため、この記事で紹介している電子書籍は、すべてこのKindle Unlimited無料体験で読むことが可能です。

Kindle Unlimited 無料体験に登録する