イケメン春輝 20歳の憂鬱 第1巻 資産家に投資されたイケメン | 今すぐ無料で読める電子書籍まとめ

　藤島春輝は都内の有名私立大学に通う二十歳の大学二年生だった。関西にある実家から上京し、狭いアパートで独り暮らしをしている春輝は生活のためバイトに明け暮れる忙しい日々を過ごしていた。
春輝は、幼い頃に両親が離婚し、パート勤めの母親に女手一つで弟と二人育てられたため、春輝の家は貧しく、春輝は奨学金を貰ってどうにか東京の大学に進学していたのだった。

　大学で出会ったクラスメイトの山神一世は、春輝とは正反対の世間知らずの資産家の息子だったが、春輝とはなぜか意気投合するところがあり、春輝の数少ない親友の一人だった。
　大学二年生になって暫くした頃、春輝は親友の一世に誘われて一泊二日で一世の親が所有する別荘に遊びに行く。するとそこには春輝に好意を抱きながらも春輝から無碍にされてきた同級生の三人の女子達も同伴しており、春輝は一世と彼女達が仕掛けた悪戯に嵌り、とんでもない辱めを受ける。
　そして、あられもない姿を晒すイケメンの親友の姿を見た一世は、その時初めて春輝に対して親友以上の特別な感情を抱いている事に気づくのだった。

　春輝にとって悪夢のような小旅行から帰って暫くした頃、春輝は小さな学習塾で英語の講師のバイトを始める事になった。それは、春輝がこれまで経験したバイトの中で一番割が良く、塾を経営している塾長の磯貝という中年男も面倒見が良く、特にイケメン大学生の春輝に対しては、そのプライベートにまでに親身になって相談に乗ってくれた。

　ある日、春輝がバイト先に行くと塾長の磯貝は春輝に難しい英語の問題を解かせ、それで合格点を取れなければ罰ゲームを与えると持ちかける。結果、春輝は磯貝の企みにまんまと引っ掛かり、屈辱の点数を取ってしまい、罰ゲームとして磯貝の用意した恥ずかしい服装で教壇に立つことになるのだった。
中学生の生徒達の前で恥を掻く春輝。その時、春輝を観察する生徒の中には春輝の大学の親友、一世の弟の一馬がいた。一馬は、憧れの存在である春輝の恥ずかしい恰好に興奮するあまり、その様子を隠れてスマホで動画撮影していたのだ。

　数日後、一馬は自分のスマホに保存した春輝の授業動画を家の中で隠れて鑑賞している所を父親の太一に見つかってしまう。
太一は春輝の親友の一世の父親でもあり、複数の会社を経営する資産家でもあった。一馬が鑑賞していた塾の授業風景に映る春輝の姿を見た太一は、その容姿端麗な風貌に一瞬で魅了されてしまい、後日、長男の一世を通して春輝を自宅に招き、春輝に対して思いがけない申し出をするのだった。

第一章　親友は資産家のバカ息子

第二章　バイト先の塾長の悪戯

第三章　親友の父親からの申し出