【無料で読める】教育はアートになる: 受験絵画講師の考察 01 (慶應義塾幼稚舎 男子)

受験絵画工作の講師となり、生徒さんに指導を始めてから15年の月日が経ちました。無我夢中で努めさせていただき、多くの受験生の方々の喜びの瞬間に、立ち会わせていただきました。どのような保護者様でも、初めての受験は不安にとらわれる事が多く、お子さんの受験を前に、様々な悩みを抱えてしまう場合があります。しかし、不安に思う気持ちから、間違った情報をうのみにして、誤った準備や指導をして、お子さんを負のスパイラルに陥らせてはなりません。

本書は下記の方々に、読んでいただきたいと考えております。

1.慶應義塾幼稚舎受験に対して興味を持っている人
2.絵画や工作の受験準備をどのように進めて良いのかがわからない人
3.不安を解消するためにはどうすれば良いのかを知りたい人

小学校受験は、人生の好機であると前向きに考えて臨む場合には、決して苦しいだではなく得るところも多いイベントです。幼児期の人格形成の大切な時期に、子どもの未来を真剣に考えることにより、家族が一つとなり合格を目指して進んでいく事ができるプロジェクトでもあるのです。そのためにも正しい情報を得て抱えている疑問に答えを出し、不安を解消して計画的に受験の準備を進めていただきたいと思います。

小学校受験の最高峰に位置している、慶應義塾幼稚舎から合格を頂いた方達は、全てが順調に受験期を乗り越えてきたわけではありません。絵画工作のレッスンを通して、熱き戦いの日々を送ってきたご家庭がどんなに多い事かを私は知っています。

本書は過去の講座ブログをさかのぼり、実力勝負で慶應義塾幼稚舎からの合格をいただけた１名の男子にスポットライトを当て、その理由に迫ります。今現在、受験工作に苦手意識があり、スキル習得の方法が解らず悩みを抱えているご家庭において、問題解決の糸口となるように一つの事例を通して内容を深く掘り下げてみました。

講師として生徒さんの絵画工作スキルチェックから始まり、どのタイミングでどのような課題を盛り込み、いかに考査日に標準を合わせて指導したのかを詳しく述べてあります。そして、当日の試験内容と合わせて、試験での出題に対して生徒さんがどのように対処したのかを、生徒さんの記憶に基づいてまとめてみました。『試験までの準備期間をどのように過ごしてきたのか』また、試験内容に対して、『どのように対応したのか』を理解していただくことで、今後、ご慶應義塾幼稚舎を目指す時の参考やヒントにしていただけたら、幸いです。

目次

第１章　　受験工作
第２章　　ステップ１　こだわりの道具
第３章　　ステップ２　スピードアップ演習　　
第４章　　ステップ３　言語化特訓
第５章　　試験内容と考察　受験を終えて感じたこと
第６章　　講師誕生への道
あとがき　教育はアートになる