著者:のぶさん
ページ数:149

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目 次

・花子の働くスーパー
・亀田珈琲
・太郎が住む1Kアパート
・花子の家(1)
・コトハのいる喫茶店「ロトール」
・花子の家(2)
・炊き出し会場の公園(1)
・スミレのいたニューヨーク
・炊き出し会場の公園(2)

花子の働くスーパー

花子33歳。明るく元気に振る舞う、まさに「花」のある女「子」。

平日は、近所のスーパーでレジ打ちなどのパートをしながら、中学生の娘(サクラ)と小学生の息子(ハツオ)を養っている。

夫のコンスケ(34歳)は、1年前から中間管理職となった。そのため、残業や接待が増え、家にいる時間が少なくなりがちだが、従業員2,000人以上の大手企業で真面目に勤務しているので生活は安定している。

花子は夫がキライではない。生活を支えてくれている夫にいつも感謝している。

しかし、最近、お腹がぽっこりしてきて会話も少なくなってきたので、コンスケに男としての魅力を感じなくなり、夜の関係はご無沙汰だった。

そんな花子に好きなオトコが現れた。それは、スーパーで一緒に働いている、8歳下の男子「太郎」。

太郎は3年ほど前に大学を卒業し、営業職で就職したのだが、接客が苦手でストレスがたまり、1年半でその会社を辞めることになってしまう。

その後、ぷーたろうとして職を転々とし、半年前から花子と同じスーパーでアルバイトを始めていた。

自信をなくしていた太郎は、職場でも元気がなく、挨拶もろくにしない。

ただ、頭は良いし商品管理の仕事は正確にこなしたので、店長もそれ以上のことを太郎に要求しなかった。安く働いてくれているので人件費が節約でき、スーパー経営も助かっていた。

太郎も、最低限の生活費さえ稼げれば、それで十分だったから、マイペースでストレスなく仕事ができて好都合だった。そして、バイト時間以外は、1Kのアパートにひきこもってゲームばかりしていた。

花子は、自信をなくしている太郎を見ると、明るい笑顔で励ましたくなった。

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