【無料で読める】総合評価落札方式の入札で勝つための技術提案書作法

官庁などにおける調達方式の一つに総合評価落札方式があります。この総合評価落札方式では、技術提案書を含む審査書類の提出が求められます。
開札時の落札者の決定に当たっては、入札価格だけではなく、技術提案書の得点も合わせて、総合的に評価されます。つまり、入札金額の高低と、技術提案書の得点の高低とが、同等に扱われるということです。入札に当たっては、入札価格でどうやって他社に勝つかだけではなく、技術提案書の得点でどうやって他社に勝つかも考える必要があります。
ところが、この技術提案書に関する情報は不足していると言わざるを得ません。技術提案書には何を記載すべきなのでしょうか。技術提案書の目次構成はどうなっているべきなのでしょうか。技術提案書はどんなツールで、どんなファイル形式で作成すべきなのでしょうか。技術提案書は、誰が、どうやって、どんなスケジュール感で作成するものなのでしょうか。頼るべき情報が公開されていないようです。
そのため、技術提案書を作成する際には、過去の経験に頼って、試行錯誤している方が多いようです。その結果、総合評価落札方式で勝てた例がない、という声を聞きます。技術提案書の得点が低いのが何故なのかが分からない、という声も聞きます。そもそも、技術提案書は誰がどんな手順でどうやって作るのかが分からない、という疑問が最も大きいのだと思います。
本書は、このような疑問に答えるために、筆者の15年にわたる経験を踏まえて、技術提案書の作成方法を記述したものです。
まず、官庁における入札の方式について確認しています。そして、総合評価落札方式における技術提案書の位置付けやその評価方法について説明しています。その後、技術提案書を作成するためのプロセスを、ステップを追って説明しています。各ステップの目的やその手順、完成物のイメージ感などについて説明しています。また、このプロセスを着実に進めるための注意点や技法などについても説明しています。
総合評価落札方式における技術提案書を作成する必要のある方々にとっての、必携の書と言えるでしょう。