ベトナムで起業した男: ビジネスも人生も幸せにする生き方

本書前書きより＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝「なんだ、この街は・・」「みんな超幸せそうじゃないか！！」車とバイクが縦横無尽に交差する幹線道路ホーチミン・ハイバーチュン通りを、すり抜けるように走ることに慣れた今でも、道路脇を見るとあらためて気づかされます。間っ昼間のカフェで仕事をするわけでもなくグダグダと時間を過ごすおじさん達。一方、暑い中一生懸命コーヒーを売るおばさん達。皆お金に余裕があるわけではないのですが、それでも夢や希望を持っていて、超幸せそうなのです。私がベトナムへ来て10年、そしてこの先もずっとここで生活したい思う一番の理由は、この「なんくるないさ～（沖縄の方言で、日々をしっかり生きていれば、いつか必ず良い日が来る）」感なのです。それに加えて、ベトナム経済は今急成長中です。私と同じようにベトナムで挑戦をしている日本人の仲間もたくさんいます。ベトナムには多くの魅力があります。現地の人々や南国独特の文化も知れば知るほどはまっていきます。ベトナムはシンガポールやバンコクなどの、アジアの主要都市だけでなく、中東や欧州とも距離が近いこともあり（物理的な距離だけではなく、航空券が安かったりすることも理由）、日本という国の中に住んでいるだけでは味わえない多様な文化を感じることもできます。よく「人生が変わるほどの衝撃」と言いますが、そんな衝撃が日々起こり、仕事観や人生観が目まぐるしく変わっていきます。そのため、10年前の自分とはまったく違う、そして良い方向に常に変化していると感じます。私がベトナムへ移住して10年と言いましたが、ベトナム駐在員の任期は平均３～５年なので、10年は比較的長い方です。現在はベトナムで起業して２年が経ち、日本製品をベトナム全土に届けるための販路を構築し続けています。ベトナムにおいては限られた資金でも大きな取り組みにつなげるチャンスがあるので、自ら独立して事業をし、多くの失敗と成功体験を積み重ねています。今後も、何度でもビジネスを立ち上げていこうと考えています。そしてこの度、私や仲間たちの失敗、成功体験をまとめることで、ベトナム移住や起業を考えている方々の力になれたらと思い執筆をしました。また、本書は移住や起業に限らず、学生インターン、駐在員、フリーランス、旅行者に至るまで、ベトナムに興味を持っているいろんな方々にお楽しみいただけそうなトピックも盛り込んでいます。ガイドブックや一般的なビジネス書にはない、泥臭い現実をお楽しみいただければと思います。本書を通じて、ベトナムについて理解を深め、ベトナム移住や起業を考えている皆様の背中を押すことができることを願っています。