著者:芦川 淳一 (著)
ページ数:235

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難儀している者は見過ごせぬ!
もっさり見えるが、剣を抜いては天下一!

岡っ引き紋七の元へ、米問屋・井筒屋の番頭が飛び込んできた。
主の角右衛門が相談に乗ってほしいという。
朝餉もそこそこに駆けつけて、角右衛門の話を聞いてみると、隣の呉服屋・福之屋に厄介になっている浪人が気になると言って、落ち着かない。
しかも、角右衛門の心配をよそに、当の福之屋の主・清兵衛は案ずるには及ばないと笑っているらしいのだ。
その、福之屋に居候している浪人はというと、月代も無精髭も伸び放題で、いかにも怪しい風体。
とはいえ、垂れ気味の大きな丸い目が見開かれ、どことなく愛嬌がある。
清兵衛によれば、湯治帰りの道中で、強請や掏摸から、浪人に救ってもらった恩義があるとのことだが――。
本人に名前を問うてみれば、「腹巻楽多郎」と、これまた訝しい名乗りをする。 一体この男は何者なのか?
そんな不思議な浪人・腹巻楽多郎が、難事件を面白おかしく次々と解決!

※「腹巻楽多郎」より

腹巻楽多郎……掴み所がないが、愛嬌はある浪人。ご飯と昼寝が好きな、剣の遣い手でもある。
清兵衛……呉服屋福之屋の主人。楽多郎の世話をする。女房のおふじ、ひとり娘のおみよがいる。
紋七……「火縄の紋七」と呼ばれる岡っ引き。女房のおよしは髪結。
角右衛門……米問屋井筒屋の主人。真面目を絵に描いたような堅物。心配性で、痩せている。
友成恭一郎……北町奉行所の定町廻り同心。紋七に十手を預けている。

みなに「ぞろまきの旦那」と呼ばれ、いつもぼうっとしている腹巻楽多郎。
天下一品の剣術と、おいそれとは考えつかぬ方法で、素早く事件を大団円!
「腹巻楽多郎」「ぞろっぺ侍」「おみよの災難」「とんとことん」「消えた女」の5話を収録。

【著者略歴】 芦川 淳一(あしかわ じゅんいち)
1953年、東京都生まれ。
早稲田大学文学部卒。
出版社勤務を経て、作家デビュー。
『包丁浪人 ぶらぶら長屋始末帖』が、初めての時代小説となる。
主な人気シリーズに、「似づら絵師事件帖」「おいらか俊作江戸綴り」「うつけ与力事件帖」「同心七之助ふたり捕物帳」がある。

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