著者:小池繁男
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税理士として様々な業界の中小企業の皆さんをサポートしていますと、経営者の中には数字を使った経営が苦手という方がいます。元々はご自身の得意分野で起業されているので、最初のうちは自社の製品・サービスに精通し、業務内容や従業員・お客様のことも良く理解されているのですが、数字の扱いに慣れていないと次第に雲行きが怪しくなり、判断を誤るようになります。

自分では数字を見ているつもりでも、深さが足りないため、自分のビジネスについて充分な理解を得られません。まさに地図を持たずに野山を歩き回るようなものです。思い込みだけで突き進めば、やがて危機に直面し最悪の場合は倒産に至ります。

こうして起業から5年以内に半分が廃業していくと言われています。10年生き延びる中小企業はわずか3~4割です。

本書はこうした起業間もない中小企業が5年・10年と生き延びていくために必要となる「管理会計」の考え方について説明しています。管理会計とは大企業向けという印象がありますが、そんなことはなく、中小企業こそ活用してそこから得られる「数字」を読み解き自らの経営の軌道修正に役立てるべきです。

中小企業の社長が日々の業務で直面する以下の「やりたいこと」を各章のテーマとして、それぞれのテーマについて具体的にどのように管理会計を活用していけば良いか「やるべきこと」を説明しています。

第1章 管理会計とは
第2章 基礎データの準備
第3章 安全に経営したい
第4章 売上を伸ばしたい
第5章 利益を出したい
第6章 お金を残したい
第7章 融資を受けたい
第8章 人を雇いたい
第9章 投資したい
第10章 原価を把握したい

まずは第1章・第2章をお読み頂き、その後はご自身が必要とする章を選んでお読み頂ければと思います。

本書が読者のビジネスにとって一助となることを祈って止みません。

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