著者:世良光生
ページ数:74
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日本は、ポツダム宣言の受諾を連合国へ伝達。1945年8月14日、日本は降伏を表明しましたが、ソ連の攻撃はその後も止むことなく、8月18日午前1時、カムチャッカ半島から千島列島に侵入し、多くの日本人が捕らわれ極寒の地で強制労働させられ、多くの人がこの労働で亡くなり帰らぬ人となった。
1952年のサンフランシスコ講和条約で、日本は台湾とともに得撫島以北の千島列島の領有権を放棄します。
従って、北方四島以外の千島列島については、国際的に返還を求めることが困難な状態にあります。
しかし、このサンフランシスコ講和条約に、当時のソ連は加わっていません。
これでは、ソビエトとは1875年の樺太・千島交換条約が有効であるとの考え方があり、北方四島だけでなく、千島列島全体の返還を求められるかに思われる考え方があります。
歯舞群島がソ連の実効支配下に入ったことにより、周辺地域の漁民は窮乏し、拿捕の危険を冒してまで歯舞群島近海に出漁しました。しかし、1961年、33隻の漁船がソ連に拿捕されたため、歯舞群島近海での安全操業を求める声が強くなりました。
これを受けて、大日本水産会会長であった高碕達之助がソ連と交渉を行った結果、1963年に日ソ貝殻島昆布採取協定が締結されました。
日ソ貝殻島昆布採取協定はあくまで民間協定とされ、ソ連側に入漁料を支払うことで、貝殻島、オドケ島、萌茂尻島近海において、漁獲枠内の昆布漁が可能になりました。
2016年には、241隻の漁船が出漁し、ロシア側に90,268,000円の入漁料を支払っています。
礼文島では、2018年に北朝鮮の船が漂着のニュースがありました。
1018年、能登半島沖の日本海・大和堆付近において、日本の哨戒機に対してレーダー照射されたニュースがありました。
2012年、隠岐島の近海で不審な木造船が漂流していたニュースがありました。
竹島の韓国による実効には、重大な水質汚濁が確認されています。
海水は乳白色に染まり、海洋の植生は次第に消滅し、サンゴが死滅して珊瑚礁の石灰化が広がっているそうです。
水の汚れは、さらに周辺海域の生物多様性の損壊を招いており、2004年には、異臭を発する1日8トンもの汚泥を連日日本海に投棄されたていたことが報道されています。
2014年に小笠原諸島と伊豆諸島周辺の日本の領海と排他的経済水域(EEZ)で、中華人民共和国の漁船によりサンゴが大規模に密漁されました。
沖ノ鳥島は、小笠原諸島に属するサンゴ礁からなる島ですが、日本は1988年から北小島および東小島に鉄製消波ブロックの設置とコンクリート護岸工事を施し、東小島にはチタン製防護ネットを被せて保護しています。
これに対して、中国の王毅外相は、2015年に開かれた東南アジア諸国連合の地域フォーラムでも「他の国のことを言う前に、日本は自分がやっていることを振り返った方がいい」と、沖ノ鳥島について言及しましたが、台湾の淡江大学で国際紛争を専門とする客員研究員ファブリッツィオ・ボザートは「中国は大量の砂とコンクリートで(南シナ海などに)島を作ったのに対し、日本の沖ノ鳥島の埋め立ては自然保護が目的という点が最大の違いだ」と、評価してくれています。
尖閣諸島の魚釣島は、与那国島から150km、台湾から170km、中国からは330kmなんですが、中国は台湾をも無視して、しつこく侵入と海底調査、さらには軍艦による警備体制で大量の民間漁船の侵入を繰返しています。
2010年には、中国の漁船が、魚釣島の海域で日本の海上保安庁の船に衝突する事件が起きました。
2020年、尖閣諸島沖の日本の領海で、海上保安庁の巡視船と台湾の漁船が接触しました。
こうした、経緯や事件を編纂し、該当する離島を描いて解説するのが、本書です。
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