見本市・展示会の有効活用

　見本市・展示会にはB2B商談型のほかに、美術展やコミックフェアのようなB2C型と、モーターショーのようにビジネス関係者と一般消費者の双方を対象とするB2B2C型があります。本書は、B2B商談型見本市・展示会（以下、本書では展示会という）を念頭に、出展者の立場から、その有効活用策をまとめています。
　展示会は、多くの出展者とさらに多くの来場者が交流する一大ビジネスイベントです。普段の営業活動では一日に数件しか顧客や潜在顧客を訪問できませんが、展示会ではその何倍何十倍もの顧客や潜在顧客の訪問を受けることになります。普段出会えない層と直に商談できるのも展示会の醍醐味です。そのため、経営資源が限られたプロジェクトや中小企業には欠かせないマーケティングツールとなっています。
　展示会は、新規顧客の獲得やビジネスパートナーの発掘から、既存顧客との関係強化まで、幅広く活用できる極めて有効なビジネスモデルです。しかし、出展する目的があいまいであったり、準備が不十分であったり、展示ブースを訪れた見込顧客へのフォローアップが徹底していなければ、せっかくかけた経費と時間が無駄になってしまいます。
　本書では、展示会出展の企画設計から展示会後の顧客獲得策に至るノウハウの概要を公開して、展示会を販路拡大や事業成長の機会として有効に活用したいと考えるみなさんに一助を提供します。