著者:グッドライフブックス
ページ数:57

¥399¥0

【はじめに】

最近は社会人になってから数学を勉強する人が増えています。

その理由は様々ですが、主な理由の1つに「数学の能力・スキルが必要な職業の需要が増加していること」が挙げられます。

世界中で技術が急激に発展し、世の中に出回っている情報の量は飛躍的に増加しているため、これらを正しく扱うことのできる人材が必要とされているのです。

具体的には、「統計学の知識を持つ人」「機械学習について詳しい人」「論理的に情報を処理することができる人」などです。

これらに関連する資格を取り、その道の専門家として職を得ることが、これからのビジネスにおいて強力な武器となることでしょう。

しかし、数学の勉強は決して簡単なものではありません。

新しい概念を理解したり計算をしたりする作業は、とてつもない集中力と根気を必要とします。

実際、あなたも学生時代に数学で苦労した経験があるはずです。

そして、社会人になってからの数学の学習はさらに困難を極めます。

「実際に資格の参考書を読んでも理解できず、質問できる相手もいない」
「中学レベルの数学も覚えていない」
「そもそも何から始めていいかわからない」
などの理由で悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本書では、数学の勉強をして資格を取ることを志す社会人が、スムーズに学習を進めるための方法を紹介します。

また、現地点で数学の再学習や数学関係の資格に興味のない方でも、「数学を勉強してみたい!」と思うきっかけになるような数学の小話も盛り込みました。

ですので、数学の再学習に興味なある方もそうでない方も、ぜひ最後までお楽しみください!

【こんな人にオススメ】
○資格試験のため社会人になってから数学を学び直す必要がある。
○学生時代に数学をもう少し勉強しておけばよかったと後悔している。
○仕事で活かせる数学的な考え方を身に付けたい。
○プログラミングの勉強にプラスになる数学的な知識を身に付けたい。
○最近、数学の勉強をやり直し出したが、何から勉強していいかわからない。
○中学や高校の数学は教科書に何が書いてあったか忘れるほど覚えていない。
○闇雲に参考書や問題集を解く勉強方法しか思い浮かばない。
○大学で習う数学はどんなものか全くわからない。

【第0章】情報を正しく扱うとは?

数学を勉強して情報を正しく扱う能力を身につけることが、ビジネスにおいて強力な武器になることは間違いありません。

ここで本題に入る前に考えていただきたいことがあります。

それは
『「情報を正しく扱うと」とは何か?』
です。

この問いに対して簡潔にお答えすることは難しいため、簡単な具体例を2つ用意しました。

簡単とは言っても予備知識が全くない状態だと理解が難しい内容もありますが、理解できなくても気にせずにサッと読み進めてください。

1、論理学と日常会話

まず一つ目の例は日常に潜む数学の話です。
舞台は学校ですので、学生になった気分で読んでみてください。

あなたの学校の先生が「今インフルエンザが流行っているので、明日クラスで感染者が5人以下なら授業をします。」と言ったとします。

そして次の日の朝、学校からのメールを確認すると「クラスで感染者が6人出ました。」と報告があったとします。

きっとあなたは授業がなくなったと思い喜ぶことでしょう。

しかし、授業は普段通りに行われました。これはどういうことなのでしょうか?

理由は簡単で、「感染者が6人以上なら授業をしない」とは言っていないからです。

つまり、感染者が6人以上なら、授業は行われるのかどうかわからないのです。

あなたは、この先生は屁理屈を言っていると思うかもしれません。

実際にこのようなことが起これば、授業がないと勘違いして、ほとんどの生徒が学校に来ないでしょう。

しかし、論理学の観点からすると、この先生は何も間違ったことは言っていません。

とはいっても、やはり多くの人にとって、この先生はデタラメを言っているように聞こえることでしょう。

論理的な考え方と、日常的な考え方は必ずしも一致するとは限らないからです。

しかし、論理に理解のある生徒であれば
「では感染者が6人以上なら授業をしますか?」
と先生に質問することによってコミュニケーションを円滑に進めることができたことでしょう。

このようにして、数学を学習することにより様々な可能性に思考を巡らせることが可能となるため、「言葉」という情報を正しく扱うことができるようになるのです。

この能力は、社会人になってから、会議や契約の際に役立つことでしょう。

2、データの処理能力

次の例は、私が中学生の時に実際に体験した話です。

私は当時、成績がちょうどクラスの真ん中くらいで、親から
「テストの順位がクラスで半分以上ならご褒美をやる。」
と言われました。

私は確実に良い順位を取りたかったので、いつもより気合を入れて勉強しました。

テストが終わり点数を見てみると、平均点より少し高い点数を取ることができたので、私は目標を達成することができたと思って喜びました。

しかし、後日配られたクラスの順位を見てみると、順位は半分より少し下でした。

平均点は超えたのに順位は半分以下、こんなことは実際に起きるのでしょうか?

実は、平均点以上でも順位は半分より下であることは起こり得ます。次のような例を考えてみてください。

4人から成るクラスで、生徒それぞれのテストの点数が100点、100点、99点、1点だったとします。
このクラスの平均点は75点となるので、99点を獲得した生徒は平均点以上となります。
しかし、順位は3/4位ですので、半分より下です。

ほとんどの人が、自分の順位が半分以上かどうかを調べるときに平均点を参照すると思いますが、平均点だけでは自分の順位を正確に予想することが難しいケースもあります。

社会人になってから、統計データを処理しビジネスで活かさなければならない場面は多々あります。

そのときに、安易にデータを処理すると思うように結果が得られないことがあります。

以上のような例から、その理由を少しは理解していただけたかと思います。

【目次】

はじめに
第0章 情報を正しく扱うとは?

第1章 高校数学の重要単元
■集合と命題
■微分積分
■特殊な関数

第2章 具体的な勉強方法
■勉強はまず「理解」から
■問題を解くためには「解法暗記」を徹底する
■最後の仕上げは「演習」

第3章 参考書の活用方法
■参考書の種類を知る
■どのような参考書を選ぶべきか?
■WEB上の無料教材は使えるのか?

第4章 ワンポイントアドバイス
■まだ目標が定まっていない場合はどうすればいい?
■どうしても理解できないことがあったらどうすればいい?
■ノートの効果的な使い方は?
あとがき

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