著者:藤原優子
ページ数:197
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1950年(昭和25年)1月7日、戦争が終わって5年後に私は生まれた。物心がついたころ、すでに焼け野原はなかった。私たちは戦争を知らない子どもたちだった。
戦争の記憶は私にはありませんが、周りの大人たちから戦争のことを聞かされて育ちました。聞かされてきたことを書いておく。けれど、本当に聞きたいことは話してくれていないよう気がする。それでも書いておこうと思うのです。大切な記憶が風化しないうちに。
戦争の記憶は私にはありませんが、周りの大人たちから戦争のことを聞かされて育ちました。聞かされてきたことを書いておく。けれど、本当に聞きたいことは話してくれていないよう気がする。それでも書いておこうと思うのです。大切な記憶が風化しないうちに。
大正10年3月10日生まれの父、兄弟が多くて貧しかった少年時代、丁稚奉公、満州義勇隊、兵器学校、そして戦争。
マラリアのために直前に作戦から外されますが、その船団は玉砕してしまいます。
そして、インドネシアのハルマヘラ島から病院船氷川丸で昭和21年の6月に帰還しました。
還ってきてくれたから、私たちはこうして存在しています。命のバトンを受け取ることができました。
そして大切な人やものを守るために散華された命のバトンも私たちは受け取っています。
そのことを「ツナグ」ために書いておきます。
必要な時に必要な人に受け取ってもらうために。
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