著者:ダイアプレス
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明治5年、新政府の要人に降りかかった「疑獄事件」は一人の死者と大いなる疑惑を残して有耶無耶にされた。これが近代日本の「醜聞史」の幕開けだった—。
新聞の発達はスキャンダル報道による読者の獲得とあながち無縁ではなかった。政府は新聞紙条例など早くに報道に掣肘をくわえようとする。そればかりか、官費を注いで官製でメディアをコントロールしようとした。
明治後半は黒岩涙香「万朝報」秋山定輔「二六新報」を筆頭にパーソナルな個性が発揮された新聞の存在が際立った。次々と標的を定めて紙面で執拗なキャンペーンを張った。
大正期から戦前昭和にかけて新聞は資本化と近代化が進むとともに急速に個性を失ってゆく。
スキャンダル暴露やキャンペーンも影を潜めてゆく。標的というよりは政党政治の政争の具と化してしまう。
一方でメディアをにぎわせる新しい存在として、花柳界の芸妓から、映画女優がクローズアップされてゆく。演技や作品評価よりもゴシップに大衆は食いついてきた。
明治・大正・戦前昭和の裏面を「醜聞」報道を通して眇めてみたのが本誌である。
日本史シリーズ 第9弾

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