著者:谷田大輔
ページ数:50
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売上が低迷している、現場がうまく回らない、ミスやクレームへの対応……しかし、問題点があることはわかっていても、それらを解決できるかというのはまた別の話。それが、ビジネスの難しいところです。
変わらなくてはいけないことはわかっている。しかし、何から手を付ければいいのかわからない……課題の規模こそ違えど、そんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
それに加え、新型コロナウィルスの流行で「大変な時代」へと突入しました。
小売店、百貨店の閉鎖や休業、時間制限。もちろん飲食業も休業や時間制限、人数制限、店員の削減など、苦境に立たされています。イベントやエンターテインメントの世界もそうです。
まさにこれは「0」社会の出現と言えるでしょう。企業への通勤0、出張0、営業0、接待0、残業0。人数もカットする。
その「0社会」が生み出すのは、失業者や「働けない、収入がない」人たちの増加。出費が減少することで、さらに苦境に立たされる企業が増えていきます。
その上、人口減少や少子化、高齢化が進んでいるのは御存知の通り。日本製品が東南アジアの製品に押されるという流れもあり、日本の企業は大きな危機、そして転換点を迎えているのです。
今、生き残るために必要なのは「変わる」ことです。しかし、他力本願では誰も「変えて」はくれません。
では「生き残りをかけて、自ら変えよう!」
この本が読者に何よりも訴えかけたいのは、このことです。
筆者は、株式会社タニタの前社長。赤字経営だった会社を立て直し、今や体脂肪計の代名詞として誰もが知る「世界一の企業」まで復活させた立役者です。
筆者が経営を引き継いだときには、タニタはヘルスメーターを作る小さな会社にすぎず、会社は存続さえ危うい状況だったといいます。そこから「体重計」から「体重」という基軸を生み出す発想の転換があったことで、「体脂肪計」が生まれることに。そしてその新たなコンセプトは、「タニタ食堂」の大ヒットへと繋がりました。
現在は、経営コンサルタントとしてさまざまな企業を回り、赤字企業の立て直しに奔走する筆者。そこで大切にしているのも、やはり「企業の本質をとらえ、コンセプトを見直す」ということ。そしてこれこそが、企業や現場が「変わる」ために必要なことなのです。
株式会社タニタでの経験だけでなく、筆者が20年来行ってきたコンサル業で、多くの企業を黒字へと導いた経験がここに詰まっています。
「変える」ことはそんなに難しいことではありません。何を変えるか、どう変えるか、いつ取組むか。
自分たちのビジネスの問題点を、どうやって解決するか? 新たなアイデアを産むために必要なことは? 筆者自身があえて新たな挑戦に向かおうとする今、ビジネスマンや経営者に語りたい言葉とは?
従来のビジネスに新しい風を吹かせたい、そんなことを考えている人に大いなる発想力とアイデアをくれる1冊です。
【目次】
第1章 本質をとらえ、コンセプトを「掘り下げろ」
・まず必要なのは「現状認識」
・会社のコンセプトを改めて考えてみる
・「同業との違い」を考えることの大切さ
・「異見」は積極的に取り入れよう
第2章 新しいコンセプトに合わせた新製品のアイデアを「絞りだせ」
・タニタ流・商品開発の哲学
・ときには他社からアイデアを学ぼう
・「ヒントを得られる人」を大切にする
・「未知の商品」は反発される
第3章 今何をやるかを「決めろ」
・そのビジネスには「ビジョン」がありますか?
・「次に何をしたらいい」かわからないときは?
・問題点を見つけるために必要なプロセスは
・こんな会社は「変われ」ない
第4章 新たなチャレンジを「恐れるな」チャレンジしないことが「恐ろしい」
・「幹細胞コスメ」との出会い
・化粧品ビジネスとその可能性
・本当の「豊かさ」と何かを考える
・「新しいこと」に挑戦するとき、必要なこととは
【著者プロフィール】
谷田 大輔
1942年、東京都生まれ。株式会社タニタ前代表取締役社長。父から赤字で低迷していたタニタを任され、10年で成長軌道に乗せ、売上200億超の「世界一企業」に育て上げた2代目社長。
体重計だけを売るビジネスに限界を感じ、体重が示す「健康」に着目し、世界初の体脂肪計を開発。世界中の注目を集め、ヘルスメーターで売上世界一を達成。メディアで話題になった「タニタの社員食堂」の生みの親でもある。
赤字で継承時 年間売り上げが50億の時、35億の借金も引き継いだ。黒字化に転換以降黒字を積み重ね借金も完済し超優良企業のまま現千里社長に引き継げた。心残りはヘルスリンク事業及びフィッツミー事業 が先行投資の段階で軌道にのらないまま脳動脈流手術を期に引退を決意した。この部分をやり残したのが残念である。
現在は、経営コンサルタントとして、事業の再構築に悩む社長を中心に指導。関わった赤字企業がすでに上場するなど、数多くの企業でその手腕をふるい続けている。 講演活動では依頼企業や自治体の将来コンセプト作りを必ず提言するのが私の講演スタイルである。最近は日本の繁栄を願い政府や業界誌に働きかけている。
生涯現役が長寿の秘訣と信じ人生100才時代を見据え75歳で新たな会社を創業。今までの概念を変える化粧品分野に最後発ではあるものの、最新の再生医療の応用技術で参入。市場戦略を変えて挑戦中である。6回に及ぶコロナの自粛で市場を見直し「変わる」世の中で商品と市場をどう「変えて」取り組むか、自ら「変えろ」と奮闘中である。
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