著者:海老沢 薫
ページ数:83

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人気女子アナの小川真凛は、大物政治家である大場美枝子に仕掛けられた自身の薬物疑惑報道を打ち消し、女子アナ生命を守るために多くの国民が見守る前で前代未聞の記者会見を行った。

そして大場の命令によって醜態の限りを披露する事になってしまった真凛は、それからすぐに夕方のニュース番組をはじめとする全てのレギュラー番組を降板し、テレビの前から姿を消していた。

前代未聞の記者会見から半年が過ぎようとしていた頃、局内で事務作業を淡々とこなす日々を送っていた真凛に、テレビへの復帰の話が持ち上がる。
おもいがけない展開に、女子アナへの復帰をもう諦めかけていた真凛は大いに喜んだ。

そうして再び希望を見出した真凛だったが、半年ぶりのテレビ復帰となる舞台は、なんと天敵とも言えるタカエリがMCを務める深夜のクイズ番組の特番だったのだ。

タカエリとの絡みに真凛は戸惑ったが、女子アナとしての再起を果たすために覚悟を決め、クイズ番組の収録現場へと向かう。
しかし、そこで真凛を待ち受けていたものは想像を絶する悪意に満ちた仕掛けの連続だった。

本番直前の真凛の楽屋に挨拶に現れたタカエリから渡された本番で着る衣装と、脅迫の手紙。
繰り出されるあまりに難解な問題の数々。
そして、深夜枠特有の斬新過ぎる企画。

収録現場のスタジオに設置されたステージ上で、高学歴の人気女子アナはどうしようもない程に恥を掻き続け、顔を紅く染め上げていくのだった。

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