著者:平松れい子
ページ数:244
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ドレミ音階の導入を志す男・伊沢修二。
ドレミ音階など不要!とする新政府、新聞各紙、旧来の音楽家たち……
仲間なし、給料なし、劣等人種とさげすまれても、
日本にドレミ音階を導入した修二の奮闘記。
日本のドレミ音階発祥、痛快音楽時代小説!
ドとレとミのあいだにある音に敬意を表しつつドレミの世界へ〜
日本人の耳がドレミ音階を受け入れていくその瞬間とき、その感覚の変容!
〈物語概要〉
明治12年、新政府が西洋の技術や知識を積極的に取り入れようとしている中、文部省においても学校教育の全科目について西洋式の教育導入を進めていた。
ただ一つ、音楽を除いては。
学校教育を定める学務局・局長は、音楽など単なる享楽と捉え、西洋式音楽の教育導入調査は必要なしとしていた。
が、他省への体面上全科目について調査済みとしたい文部卿(現・文部大臣)の命に従い、西洋音楽の調査研究を目的とした『音楽とりしらべ係』を期間限定で設置し、その担当係に伊沢修二を任命する。
損することなどかえりみず、いいものはいい。だめなものはだめ。で生きてきた伊沢修二がどれみ音階に出会う。
その織りなすハーモニーや響きの美しさに心奪われ、ドレミ音階理論の解読に没頭し無心で研究を進め、さらには琴や三味線といった本邦古来の音楽を生業としている伝習生をかき集め、ドレミ音階の実技演奏練習を開始させる。
それでもなお、ドレミ音階の調査は中止せよと命じる局長に、ドレミ音階を用いた演奏会を開くのでそこで、ドレミ音階を日本へ導入するか否かを判断して欲しいと申し出る。かくして修二と伝習生たちは、運命の演奏会の準備を進めていく……
〈著者紹介〉
演劇の脚本を書いたり演出をしています。コメディから不条理まで、アングラからミュージカルまで、ジャンルを軽快に往来し、カテゴリーにとらわれない演劇を作っています。
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