著者:喜多村 孝
ページ数:95

¥250¥0

2014年9月末現在の最新情報:
実質的なクアラルンプール首都圏といえるセランゴール州(Selangor)は、2014年9月より外国人が購入できる不動産の最低価格を200万リンギに引き上げました。これは現在のレートで6600万円です。その上、外国人が買えるのは区分所有の物件だけで、土地付き一戸建ては難しくなったようです。ちなみに当地のマンションで200万リンギ以上する物件とはどんなものか筆者は想像できません。
一方で、イポーのあるペラ州(Perak)では、いまだに外国人の購入できる不動産の最低価格は35万リンギのままです。当地の日本人向けMM2Hビザ代理店であるハイビスカス社によると、この最低価格を引き上げる兆候はないとのこと。今なら、夢のマレーシア暮らしがまだ間に合います。以上、マレーシア不動産の最新情報でした。

この本は、普通のサラリーマン夫婦である僕とおばさんが、ひょんなきっかけで老後はマレーシアに住もう、そして住むなら家を買ってしまおうと考え、実行したことの顛末を書いたものです。もし、読者の皆さんが、マレーシアに家を買おうと考えたなら、是非とも参考にしてください。比較的こまかい事柄も、日にちを入れて書いたつもりですので、日本人が最初によく戸惑う東南アジアの時間感覚を感じていただけることと思います。

内容:
1章老後はマレーシアで暮らそうと思った
年金だけで東京で今まで通り暮らすのは難しいと思った。そんな時、おばさんが、マレーシアなら少ない年金でも悠々自適の生活ができるという本を買ってきた。そこに書いてあるMM2Hというロングステイヤー用ビザの説明に目が釘付けになった。早速夫婦でマレーシアに遊びに行った。

2章ジャニス
出張先のミュンヘンでいつも会う顔の中に、マレーシアからのジャニスがいた。同年代のおばさんで、中国系だ。後から、こんなに彼女の世話になるとは思わなかった。

3章MM2Hを取ろう
退職後マレーシアに住もうと思うと、マレーシア政府が発行するMM2Hの取得が必要と思った。クアラルンプールから戻ると、本を何冊か読んで研究した。本格的に活動を始めたのは11月だった。これが遅すぎたようで、後から大変な目にあうことになる。9月に始めていればよかったと思ったが後の祭り。

4章クアラルンプール近郊で家探しに熱中
最初から除外したのがクアラルンプール中心部。道路は渋滞だらけ。そのせいか空気は汚い。コンド(マンション)はべらぼうに高い。唯一の良い点は公共交通機関が充実しているので車が要らないことだけだ。
そこで見に行ったのはクアラルンプール近郊の住宅地。生活の便からイオンなどのショッピングモールの近くが良いと踏んだ。そこで、効率のいい調査方法を思いついた。

5章初めて訪れた街で家探しをする
アラルンプールについた翌日に電車に2時間半乗ってイポーの駅におり立った。はじめてきた街だ。結構暑かった。タクシーに乗って、約束したイオンのショッピングセンター内にあるコーヒーショップに向かった。

6章イポーの家と運命の出会い
アイルランドにいるオーナーはいくらまで下げると思うか?と聞いてみた。「48万でどうか聞いてみたら?」と不動産エージェントのローズ。「OK、48万ならどうか、今晩オーナーに聞いてくれ。あす一番に返事をくれ。」と頼んだ。気分が高揚しているのを感じた。”運命の出会い”だと思った。

7章資金の工面
年が明けて1月6日の夜、成田行きのJALに乗って帰国の途に就いた。日本で資金調達のチャレンジが待っているとは思わなかった。

8章多額の送金
問題は、外国為替のレートだ。レートは刻々と変わるので、本当は株の売買みたいに金額を確認してから交換したい。誰だって街の両替屋で何十万円か交換するときは、いくつも店を回って一番レートの良いところで交換するだろう。1,000万円単位だったらなおさらだ。

9章契約書の締結から州政府の承認まで
売買契約書はもちろん英文で、かなり難解な表現が目立つ。素人が読んでも何のことかさっぱり分からないので、弁護士にもそう伝えた。マレーシア人でもそうだという返事があった。まあ、弁護士とハイビスカスを信用して、彼らに50万リンギをゆだねることとしよう。新興国で不動産を買うにはこのぐらいの鷹揚さがないと無理だろう。

10章抵当権の設定解除
日本では、売買代金の支払い、所有権の移転登記、売り主側の銀行の抵当権の抹消と買主側の銀行の抵当権の登記を一度に済ませてしまうので、問題は起こりにくいと思う。この国では所有権の移転登記に何週間から何ヶ月もかかるといわれている。どうやって抵当権の抹消と移転登記を問題なく済ませられるのだろうか?

11章融資の実行と送金
カウンター窓口のお姉さんに書類を出すと、「海外不動産のご購入ですね」と、いとも簡単に送金理由を確認するだけだ。「ご契約書などはお持ちですか?」と言われたので、待っていましたとばかりに英文契約書のコピーをさし出した。さすがCitibankだ。窓口のお姉さんは、さらっと見てすぐ返してくれた。これが邦銀なら支店長まで出てきて辞書首っ引きで3時間はざらにかかるという噂だ。次に「この600万円は本日入金していますが、出所をお聞かせください」というので「銀行融資です」と答えて終了。ソファで待つこと約10分で送金手続き完了だ。

12章売買契約の完了
買主側の弁護士の説明によるとあと2週間ほどで登記が完了するとのこと。
並行して、電気代や管理費などのユーティリティーが支払い終わっていることを確認して残金を売り主側弁護士に渡すとのことだった。

13章家の引き渡し
不動産の所有コストが低いことが分かる。これでどんどん値上がりするなら、外国人が投資目的に買うはずだ。賃貸に出して家賃を取るという面倒な事をしなくても、キャピタルゲインだけで十分だと考えるのだろう。

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