著者:高橋是清
ページ数:40

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 「しかるに政友会は、現下の不景気を救済するという漠然たる理由の下に、インフレーション(通貨膨張)政策を採用しようとしているのであります。・・・インフレーションは、すなわち貨幣価値の下落を予約し、必然的に物価騰貴を強請します。将来において貨幣価値が下落するという状態が必然的となれば、・・・」
 昭和初期の恐慌時、当時の高橋是清蔵相(金輸出再禁止派)と井上準之助前蔵相(金解禁派)の論争は、あたかも現代におけるリフレ派と構造改革派の論争にも似て白熱を帯びていた。現代にも通じる状況のなかで、彼らはいかなる論点と論理をもって戦ったのか。歴史に見るその是非とは。また、金本位制の下での為替制度等を理解するため、当時の一般人に向けて書かれた解説対話をもとにして現代人のために書き直した「Q&A よくわかる金本位制」を併載。「金解禁と昭和恐慌がよくわからない」という高校生や受験生でも読め、国際金融と経済政策を学び、歴史の謎を解く知的エンターテインメントとしても楽しめる。旧字・旧かなを新字・新かなに改めるだけでなく、文語的な表現を口語的なものに直し、注を加えるなどして読みやすく編集した。姉妹編『浜口雄幸・井上準之助 「金解禁」を語る 昭和恐慌・男子の本懐の真実』も併せて読まれたい。

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