著者:正田 大観
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「自己の涅槃」とはいかなるものなのか。
自己と涅槃の関係について探求し、初期仏教実践のエッセンスを提示します。
【著者より】
『ブッダのおしえ(上)』の終章で、涅槃について、「不可言説の絶対他者」と申し述べました。言葉をもってしては語りようのないあり方が、涅槃である、と。言わば、言葉の壁の向こう側に位置するのが涅槃という終着点であるなら、「もうこれで終わり」というところまで到達した、そこから「さらに先に行く」のですから、本稿の内容は、とてつもなく濃いものになります。もっとも、「さらに先に行く」という言い方は正確ではなく、正しくは「到達した地点から引き返し、あらためて、その文字化にチャレンジする」と言うべきなのですが、「もうこれで終わり」で終わらずに、さらにその先を行くことは間違いありません。旅を終えた者が来た道を振り返り、詳細を書き記した「旅行記」みたいなものです。そのようなこともあり、本稿では、「覚者の境地」「解脱の境地」「涅槃の境地」等々、まさに、最終奥義と言うべきテーマが、正面切って取り上げられることになります。皆様の自己も、是非とも、その地点に到達するべく、全身全霊を挙げて身読され、言葉の壁を突き破ってください。最後の最後に、「悟りの神秘」に触れることができるはずです。合掌。
目次
まえがき
序章 旅のはじめに
行為の自己
旅路のあらまし
第一章 自己とは何か
私たちは世界である
世界の中心にある自己
併存する心と物
世界の外にある自己
いまこの瞬間の自己
実体なき自己
実体なき視点
対象なき認識
思考なき認識
悟りのまなざし
第二章 無我なる自己
無限遠点
無限遠点と自己(その一)
無限遠点と自己(その二)
無限の自己
無限遠点と世界
無限のまなざし
観測効果と世界認識
時間なき認識
聖なるもの
実体なき認識
第三章 価値意識とは
価値意識の脱落
善悪の弁証法
善悪の非実体化
善とは何か
法と善悪(その一)
法と善悪(その二)
善悪の彼岸
第四章 無我のまなざし
視点を四分割する
あらゆる価値の価値転換
四分割の具体的事例(その一)
四分割の具体的事例(その二)
四分割の具体的事例(その三)
無意識の意識化
無努力の努力
無価値の価値
世界の外へ
第五章 自己の涅槃
全称命題についての一考察
全称命題と三法印
全称命題と五戒
自己言及についての一考察
自己言及と自己想起
悟りへの道程
預流と阿羅漢
有余依涅槃と無余依涅槃
終章 旅のおわりに
涅槃の自己
旅路のはてから
エピローグ(追補1)
参考資料(追補2)
参考文献
あとがき
著者紹介
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