著者:terahide
ページ数:33
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本編では7つのコラム(家庭学習ノートのネーミング・スモールステップとシール表・必修&選択制式とチャレンジ・宿題量の日々均等化
・宿題のパターン化・1年間の段階のイメージ化・情報の一極集中化)
とともに実際の子供たちのノートを紹介していきます。
14年間で約8400冊の家庭学習ノートをチェック・分析し,導き出したポイントを,実際のノートを例示して解明!
本書は理論書ではなく,実践書です。
※こうやって進めれば家庭学習はできる!シリーズ
別冊「漢字学習編」なども,よろしければ,併せてご覧ください。
昨今話題となっているアクティブ・ラーニングでは,「受動的学び」から「能動的学び」へ,「何を学ぶか」から「いかに学ぶか」への質的転換が迫られている。
その質的変換を図るためには,まず,一人追究の方法・時間の確率が必要条件となってくる。これが確立できれば,集団での学びにおいて発言・発表時だけではなく,聴いている時でさえも内言語で関連付けをして学んでいくことができる。
そこで,本書では一人追究の基礎となる「家庭学習」を薦めていくために,「家庭学習ノート」を紹介していきたい。
※「家庭学習ノート」とは,子供が家庭で学習するノートのこと。
小学校担任として14年間で,のべ8400冊ほどの家庭学習ノートの確認・チェック・丸付け等をしてきた。そして,その家庭学習の記録(コピー)は日刊で発行してきた学級通信,約3000号の中で,様々な形で学級,家庭に紹介してきた。
※拙著「なぜ?あの教師は残業しないのに,毎年,学級経営は上手くいっているのか!: 先手必勝の5視点55具体策」参照
遠山文科相(当時)は,学力低下への具体策「確かな学力向上のための2002アピール 『学びのすすめ』」において,新しい学習指導要領のねらいとする「確かな学力」の向上のために,指導に当たっての重点等を5つの視点に絞り,その中の1つで「家庭学習について」次のように述べている。
「学びの機会を充実し,学ぶ習慣を身に付ける」
放課後の時間などを活用した補充的な学習や朝の読書などを推奨・支援するとともに,適切な宿題や課題など,家庭における学習の充実を図ることにより,子どもたちが学ぶ習慣を身に付ける。
昨今,教育界では,全国学力テストで連続日本一を獲得した秋田県が話題になっている。そして,「秋田県式家庭学習ノート(主婦の友社)」が発売され,家庭学習ノートにも注目が集まっている。
また,ノートの使い方についても「東大生のノートは必ず美しい(文藝春秋)」などの本が発行され,話題になった。
家庭学習と言われると,まず,「何をしていいのか?どのように進めていけばいいのか?」と,子供も親も,ましてや課題を出す側の教師も悩むことがあるのが現状である。
前述の本を見てみると,前者は,「小学生100人のノートより」と題して,具体的に子供の家庭学習ノートを紹介している。様々な学習方法が具体的に例示され,これから家庭学習を進めていく上で,参考になる構成になっている。
しかし,子供の成長過程を知りたい場合は,1人1ページのノートからでは難しい。その例示されたノートでの学習は,すぐにできたのか,それとも,徐々にできるようになったのか。また,同じ課題に取り組んだ場合,子供によって,取り組み方は同じなのか,違うのであれば,どのように違うのかを知りたいと感じた。
後者の本は,7つの法則が明示され,視点が絞りやすくなっている。しかし,小学生が対象ではないので,小学生が活用していくとなると,具体的にイメージし,日々の家庭学習に生かしていくことは難しいと感じた。
そこで,今回は,私が学級担任をして見てきた中から,改めて,12名分の237冊の家庭学習ノートに視点を当て,具体的に実際のノートを振り返りながら,1人の子供がどのように家庭学習ノートを進め,どのように成長していくのかを分析した。
まず,家庭学習ノートを振り返り,見えてきたことを総括してみると,次のようなことが言える。
・子供の家庭学習には,一人一人の成長の過程が記録されいること。
・友だちの学習方法を知ることで,学習方法が成長していくこと。
・間違えることが,学習方法への工夫へとつながっていること。
・教師のはたらきかけにより,学習方法が変わっていくこと。
・保護者や兄弟姉妹との関わりにより,学習方法が広がっていくこと。
・学級通信での紹介や友だちとのノート交換,教室掲示など,説明や言葉だけではなく,実際に学習方法を具体的に見ることで,学習方法が変わっていくこと。
これらの視点を踏まえて,改めて,G学級の5名の2年間,134冊の家庭学習ノートに絞り,各学習ごとに見えてきたことをまとめてみると,次のようなことが見えてきた。
【国語学習,読書・日記】別冊
漢字や音読・読書以外にはどのような学習があるのか。テスト前学習や自主学習といった雛形のない学習を取り上げていく。
【漢字学習】※別冊
ミスから練習が変わり,量,意味,書き順,字形,確認テスト等,様々な工夫が加わっていく。
【算数学習】※別冊
自分で丸つけして,直すという学習を通して,どのように解くのか,どのように考えたのか,どのように直すのか等,また,ノートのマス目の活用の方法やスペースの使い方等,様々な工夫が加わっていく。
【理科・社会】 ※別冊
カラーイラストやカラーペンの活用から,新聞切り抜きやインターネット活用,栽培活動や調べ学習まで,机上から体験へと,学習の広がりが加わっていく。
【初動・継続・興味関心】本編
本書では,これらを,「実際のノートのコピー」を時系列に沿って,子供別に見ながら,確認していけるように構成している。
【初動・継続・興味関心編…目次】
アクティブ・ラーニングの主体・協働的な学び
家庭学習の薦め
ページ構成について
本書の読み進め方
初動・継続・興味関心編
(1)MKさんの場合
(2)MTさんの場合
(3)MGさんの場合
(4)AAさんの場合
初動・継続・興味関心編まとめ
コラム
1.家庭学習ノートのネーミング
2.スモールステップとシール表
3.必修・選択制式とチャレンジ
4.宿題量の日々均等化
5.宿題のパターン化
6.1年間の段階のイメージ化
7.情報の一極集中化
シリーズ一覧
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