著者:追田 亜斗夢
ページ数:124

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〈あらすじ〉
伊藤陽子は夫健二の定年後、平凡な老後生活を営んでいたが、ある日突然に夫・健二が脳梗塞で倒れる。幸いにも処置が早く、一命は取り留めたものの、意識が回復せず長期の入院となった。
看病に明け暮れる日々が続く中、漠然と眺めていたTV番組でウィーンからの猫のメーッセージに気付く。そして、北欧での旅行中に健二がヘルシンキのアンティークショップで購入したペアウォッチが“奇蹟の時計”の片方との話を思い出して、もう一方の存在が気になる。迷った末に健二の甥、誠の奨めもあり、思い切ってヘルシンキに向った。
カフェで出会った三匹の猫たちの協力を得て、アンティークショップに案内してもらい、その店で、健二の再来店に備えて通訳の依頼を受けていたヘルシンキ大学の客員授である武田教授を紹介される。武田から、片一方の時計はウィーンの時計博物館に所蔵されているとの説明を受ける。
ウィーンに移動した陽子は、旅行代理店NTB社員の福沢の紹介で、動物写真家の石井と出会う。石井は美術史美術館からの依頼で、ブリューゲル(父)の絵画を鑑賞する黒猫の謎の解明にあたっていた。
陽子と石井、福沢の三人は美術館に出向き、絵画鑑賞する黒猫と出会う。“クロ”と名付けた黒猫から“農民の婚宴”が海外への貸し出しから戻った時に入れ替わっているとの説明を受けた。陽子から、その報告を受けた美術館の説明によると・・・・。
終戦間際、ナチスに強奪されていた(父)の作品が、終戦後に返還されたとして(子)の模作が、そうとは知られないまま、長年展示されていた。(父)の作品は敗戦の色濃くなったナチスが当時の同盟国であった日本に運び、そのまま密かに保管されていたのが、近年になって発見された。東京の美術館からの申し入れで、台湾の美術館への貸しに便乗して、内密で交換していたとのことであった・・・。

奇蹟の時計、3部作の第1部。

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