著者:森本 正昭
ページ数:54

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[商品について]
―人生に必要な薬とはー
本作はグループホームを実現しようとする女性の物語に、「魔法の薬瓶」というスパイスを効かした短編と、著者自身を写す鏡の物語としての掌編からなる。これは現代人の心の孤独を癒すインプロヴィゼーション小説ともいえる作品となっている。この電子の物語は、登場人物たちの心と共に、やがて読者を「きっと上手くいく」希望と創造の世界へと導いてくれることだろう。

・作品概要
主人公の夫は欧州の戦地で兵士に使われていた向精神薬の研究をしていた。その夫が隠し持っていた「魔法の薬瓶」がこの物語を面白くしている。主人公の女性は複雑骨折で病院に入院したとき、入院していた恵まれない人たちが助け合うグループホームを実現できないかと閃いた。病床に横たわりながら、その夢を実現しようと計画を立てていった。数ある難題にぶつかったとき、この「魔法の薬瓶」を使うとその問題をクリアできるのだった。意味ある偶然が関わったのか、計画は順調に推移していった。彼女は「きっと上手くいく」と信じていたからの成果である。
プラスαの掌編小説「特高だった上司」はありえないような企業研修で、成果を挙げられなかった著者が罰ゲームで「ムショ送り」に遭うのだが、あの小林多喜二を虐殺した元特別高等警察出身者が登場するクダリが格別に面白い。この物語は著者の人となりの自己紹介文になっている。

[目次]
まえがき
短編小説『きっと上手くいく』
●ここはいったい何処
●魔法の薬瓶
●不思議な夢の実現
●病院暮らしの日々
●不幸ゴッコ
●秘密のお話会
●時機到来
●別荘地に造ったグループホーム
●多喜乃の家族たち
●意味ある偶然の仕業か
●薬という文字
●戦後日本で大流行したもの
●安楽死を問う
●海辺に立って
掌編小説『特高だった上司』
あとがき

[出版社からのコメント]
人生をどの様に生きるかは誰にとっても重要な問題ですが、未来を想像したり過去を振り返ったりすることは悲喜こもごもで意味深いものです。ときには物語に身をゆだね、人生について思いを馳せる、そんな時間を本書を通じて多くの方に楽しんでいただければ嬉しく思います。

【著者紹介】
森本 正昭(もりもと・まさあき)
1937年 三重県宇治山田市(現伊勢市)生まれ
名古屋大学教育学部卒業
(株)電通を経て、日本福祉大学教授(元)
東京都練馬区在住

著書
『情報処理心理学』(誠信書房)
『コンピュータ要員を生かす」(同右)
『コンピュータ・リテラシー』(日本福祉大学)等

短編小説
『魔法の薬瓶』
『おもしろ小説講座』
『人形の家』(全作家)

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