著者:大橋 住江
ページ数:24

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[商品について]
―手にはひかりを 魂には故郷を―
私たちのかずかずの体験が/音もなく飛散してしまうのは/そこにいのちがないからではない/ゆたかすぎる時間のなかに/愛も 苦痛も 忍耐も/ひとつの形象 目に見えない無限な形象を/あなたのなかに築くからだ
苦悩、破壊、畏れ、恐怖、不安、闇、心の奥底に眠る感情が言葉となり、散りばめられた言葉が読む者の心に響いてゆく――。詩人の心が生みだす世界が、鈍色の色彩となって読むものの詩情を揺り起こす、果てしない魂の詩集。

[目次]

光の位置は
灰色の自画像を
すべての形象たち
静かな死の頂きを
私たちのかずかずの体験が

序曲はみずみずしく
あらゆる形態の
静かに夜が明ける
渇き なんという

創造と愛の戸口で
私たちは漂いゆくもの
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
言葉から生まれる詩の情景、引き込まれるほどに美しい詩の世界、詩という表現でしかなしえない魂の現象を、どうぞじっくりとお楽しみください。

[著者略歴]
大橋 住江(おおはし・すみえ)

一九三一年 浜松市に生まれる

著書(詩集)
一九六〇年「おおわれた夏の日に」詩旗社
一九六三年「櫂」詩旗社
一九六五年「憂愁」思潮社
一九六六年「生の揺籠」思潮社
一九六九年「フリュート賛歌」思潮社
一九七二年「感受の森」青土社
一九七七年「祈りの思念」青土社
一九七九年「流れの幻想」創芸社
一九八二年「海の鏡」創芸社
一九八九年「沈黙の音」沖積舎
一九九四年「時間の海」沖積舎
二〇〇五年「ひかりの音」沖積舎
二〇一八年「夜明けのばら」砂子屋書房

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