著者:円城寺 慧
ページ数:100

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 以前ベテランの先生からこんな愚痴を聞いたことがある、「今は多くの教員が現状の教育のあり方に、限界を感じ心身ともにぎりぎりの状態に追い込まれている。どうしてよいか分からないが、何か対策をこうじないと、教育現場は立ち行かなるという危機感を常に感じている。というのも、授業の他に、年々増加するデスクワークや、部活動の指導などで、常にオーバーワークの状態にあることや、いじめ問題への対応や、生徒、父兄、教育関係者などとの人間関係によるストレスで、どんな優秀な先生でも疲弊してしまい、ついには教育者として生徒に向き合い教育指導する余裕も、教員を続ける自身もなくなってしまう」というものであった。
 ところで皆さんは、大学が無くなった社会を想像されたことがおありでしょうか?
 その社会は、高額な教育費に苦しむことも無く、受験戦争の為の勉強をする必要も無く、教育格差からくる格差社会の中で苦しむこともない、住みやすい世の中になるのではないでしょうか。そうなればおのずと少子化問題は解決し、年金問題も改善されてゆくと思います。
 嘗て日本の高度成長を支えた団塊世代の大多数は、高校までの教育を受けた人々であり大学で学んだ人はごく少数でした。それでも戦後の荒廃した日本を見事に復興させることができました。ですがバブル崩壊後の日本は、殆どの若者が大学卒業の肩書を持つようになったにもかかわらず、長らく低迷したままで閉塞感が漂う世の中です。このことからも高学歴社会であることが必ずしも幸福度の高い社会を生み出すと考えるのは間違いなのだと思います。
 この物語では、1人の老人の提案により作られた、教育効果の高い「AI(人工知能)教師システム」が、どのようにして国の政策に取り入れられ、大学を無くしていったのか、そしてその教育を受けた子供たちがどのような人生を送り、格差の少ない穏やかな国をどう築いていったのかを、また現場の教員達はどんな役割を担ったのかを描いたものです。
 この本を読むと、こんな荒唐無稽な教育制度そして世の中にできる筈がないと感じられると思います。ですが何回も読み返していただけるなら、国をあげて真剣に取り組めば、実現可能な政策だと、徐々に感じられることと思います。 
 政治家の皆様方には、是非ともこういった思い切った政策を立案実行していただき、希望の持てる社会を築いていっていただけることを切望し、この物語を書こうと思いました。
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