難病の日常: わたしたちのふつう

”「難病」でも、「ふつうに暮らせる」の？”と疑問と不安を持つあなたに、難病患者であるわたしから伝えたいこと。「難病で、ふつうに暮らせる。」
わたしは子供のころから入退院を繰り返していましたが、幼いころからの夢であった医師となり、家庭を持つことができました。昔のわたしと同じように、「難病」を持っていることで就職や結婚に対して臆病になり、諦めかけている方々が、たくさんいるのではないか？と思い、本書を執筆しました。
本書では、日本での難病患者さんの現状の統計とわたし自身の経験から、就職や結婚などに際して「難病」が障害となる場合の考察と、ささやかなアドバイスをまとめました。
わたし自身の経験を、一患者のリアルとして参考のため書いています。この本は「闘病記」ではありません。人生の選択に悩む患者さんの後押しをすることにフォーカスしたので、病気に対する考え方や、つらい時期の乗り越え方などは本書には書いていません。統計や調査結果は、必ずしも明るいものではありませんが、あえて多く紹介しています。患者さんを応援するための本なのになぜそうしたかというと、現実をみることは希望を持つために大事なことである、とわたしは考えるからです。
本書を読んで、ひとりでも多くの難病患者さんに希望をもってもらえれば幸いです。