著者:米澤和久
ページ数:145

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 本著の狙いは、初版と同様、時系列表を使って経済指標の隠れた特徴を明らかにし、景気の現状把握や予測に役立ててもらうことです。さらに2年近くにわたる新型コロナ感染拡大の影響を加筆し、併せて時系列表も一新しました。

 指標を時系列表化すると、先行、一致、遅行的な性格や周期性、特定の月に増減が集中する「特異月」の存在、不況に対する耐久性など異なる顔が見えてきます。

 外国為替、株式市場といった各マーケットで長年使われる俚諺の真偽を検証するとともに、リスクの高い俚諺、現在も通用する俚諺、新たな俚諺候補なども紹介しています。

 政府統計のずさんな調査実態が相次いで露見し、公的統計に対する信用は深く傷つきました。

 しかし、「されど、統計」です。

 日本は新型コロナ禍という非常事態下にあり、景気の先行き不安から生産や個人消費、雇用、賃金、物価といった統計に対する関心は一段と高まっています。公的統計に対する不信感は残るものの、足もとの景気を知り、明日を予想するにはやはり統計データがベースにあることが必要です。

 統計データは企業や家計の行動履歴であり、時系列表は数字で表わされた日本経済のいわば歴史年表と言えます。米リーマン破綻、東日本大震災、超円高、消費増税、アベノミクスなど大小のショックに対して人々のとった行動や反応が直に投影されており、類似した事態に遭遇した際の予測や対策の手掛りになります。

 「壮大な社会実験」となった政府の一連のコロナ対策も同じです。時系列表は繰り返された空前の人流抑制と解除のインパクトの大きさをその都度捉えており、反応の様子は次の波への備えとして参考になるはずです。

 時系列表をメインに据えた気軽に読める新しいタイプの経済指標本として、様々なビジネスシーンや生活シーンに役立てていただければ幸いです。

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