30代から少しずつ友達がいなくなった 【暗闇つぶやき詩編】

いつ頃からだろう。

35歳を過ぎた頃から特に減った気がするけど、今思えば30歳頃から少しずつ減っていたんだと思う。

学生時代の元々少ない友達や、地元の数少ない友達。

どうして連絡しなくなったんだろう。

向こうから連絡がこなくなったこともあるし、自分から連絡しなくなったこともある。

結婚して連絡しなくなったやつもいるし、子供ができて連絡しなくなったやつもいる。

どちらかが自分の人生にもういらないと思って、連絡するのをやめたんだろう。

どうでもいいかと言われれば、どうでもいい。

寂しいかと言われれば、寂しい。

人には決して知られたくないけど、心の奥底では寂しいと思っている。

なぜそうなっちゃったんだろう。

結婚や子供や住む場所が変わったから、というのは表面上の理由でしかない。

本当の理由は、わかりあえなくなってしまったから。

なぜわかりあえなくなってしまったんだろう。

一度は楽しく一緒にいた友達だったのに。

年齢を重ねることと、人間性が成熟していくことはイコールじゃない。

人は歳を取るにつれて、意固地になることがある。

ある年齢までは自分の世界を開いていくことができるけれど

ある年齢からは自分の世界を閉ざしていってしまうのかもしれない。

その境目がひょっとしたら30歳くらいなのかもしれない。

それぞれの生き方が分かれて、価値観の違いが浮き彫りになってくる頃。

でも生き方が分かれることも、価値観が違うことも本当の理由じゃない。

ぼくらはもともと別々の価値観を持っていたけど、楽しくやっていた。

ある地点から、別の生き方や自分と違う価値観を許せなくなるんだろうか。

〜本書へつづく