図解コロナ: 生きることが許されない小さきものの物語

「新型コロナウイルスは細胞内で増殖し、細胞外へ放出される」
本書は約100,000(10万)文字と400個の図によってこの１文を、図解します。
新型コロナウイルスの増え方は複雑ですが、難解ではありません。
本書は新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）の増え方を、「豊富な図」「６回の繰り返し」、「平易な言葉選び」、「身近な例」を使って中学３年生からでも分かるように図解します。
しかし、中学３年生も理解できる書き方だからと言って専門性が低いわけではありません。最終章の第６章は、最新のウイルス研究と筆者自身の仮説も踏まえて一般書としては世界最高峰のレベルです。第６章では謎に包まれているシュードノット、TRS配列、DMVへの解説も試みています。
ただし、本書は、新型コロナウイルスの増え方を基礎ウイルス学の見地から解説した一般書であり、科学的な専門書ではありません。
なので、現時点では完全な検証を得ていない学説も多分に含まれております。
完全な検証を得た科学的な専門書を望まれる方には本書をお勧めしません。
また、免疫、予防法、後遺症、ワクチンや抗ウイルス薬の効果、副反応、副作用、今後の変異株の発生予測、流行予測などの免疫学、医学、臨床、疫学的な説明は本書の趣旨ではありません。それらの基礎ウイルス学以外の説明を望まれる方は、本書以外の本をお勧めいたします。
「新型コロナウイルスの増え方」を知ることは、「新型コロナウイルスの基礎」を知ることとほぼ同義です。
過去、現在、未来において大きな影響を与える新型コロナウイルスの基礎を知ることは、過去を振り返り、現在に臨み、未来を見据えるための重要な第一歩だと私は思います。

目次
・第１章　40秒で分かるコロナの増え方
・第２章　ざっくり分かるコロナウイルスの増え方
・第３章　基礎から分かる新型コロナの増殖方法
・第４章　詳しく分かる新型コロナウイルスの増殖方法
・第５章　新型コロナウイルスの生活環
・第６章　SARS-CoV-2の生活環

著者紹介　Doctor YouMe
京都大学理系博士。基礎ウイルス研究者。
ウイルス研究で京都大学の博士号を取得後、基礎ウイルス学の研究に従事中。
専門はRNAウイルス、DNAウイルス、新型コロナウイルスなど。