著者:河合仁士
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第2弾はコード理論の基礎であり、最も実用的なダイアトニックコードを掘り下げます。
ところでこんな経験はありませんか?
「やっぱり音楽理論をいつか学ばないとなあ」
「いやフィーリングが大事なんだよ、理論なんか分からなくてもいい」
相反する2つの意見を行ったり来たり…ギター歴は長く、結構それなりに弾けるけれども、よく分かってない。
何となく弾けるだけに、
「それってなぜその音を使うの?」
と訊かれると困ってしまいます。
その逆も然りで、
「なぜその音を使うの?」
と訊きたいけれど、理論的な話をされると…。
こういう経験をされる方は多いです。
漠然と「オレは音楽理論アレルギー」だと思っているかも知れません。
でも、僕が思うにそれはあなたのせいではありません。
分かるところから学ぶ、実際に弾いている事から学ぶ、という順序が大切だと思います。
演奏からかけ離れた知識から学ぼうとしても、頭に入りません。
英語を学ぶのと同じです。
会話で使わない難しい単語を暗記しても、すぐ忘れます。
そういう知識は意味がありません。
よく使うもの、使いながら覚えていけるもの、そこから始めないと学んでいる実感や意義が感じられません。
本書では実践で最も有効なダイアトニックコード(コード理論の基礎)を学びます。
焦点は、いかにその知識をギターに落とし込むか?です。
ダイアトニックコード自体は簡単なチャートを暗記すればおしまいです。
しかし、ギタリストがダイアトニックコードを理解しているとは何を言うのか?というレベルになると、実に多くの落とし穴が存在します。
CAGEDの各フォームから4種の7thコードを導き出せるか?
12キーで展開できるか?
12キーの#や♭の付き方はどうか?
指板の音名の把握はどうか?
ダイアトニックコードをCAGEDの各スケール運指内で一か所で弾けるか?
これらはお互いに関連したトピックです。つまりどれか一つ欠けても、成り立ちません。
ダイアトニックコードは知っている、という人は多いです。
しかし、それをギターで展開できるか?というと難しいです。
多くの人は部分的に知っていても、突き詰めて学ぼうとしません。
これらを学ぶと、しっかりした土台が得られます。
音楽理論と言えば、まず音符、そしてピアノの鍵盤を使った解説が多いです。
音符の読み方を学んで、理論を音符とピアノで理解して…そしてその知識をギターに当てはめていく。
しかし社会人ギタリストには、そんな余力はありません。
音符と鍵盤を使う機会はあまりありません。使うのはコード譜くらいなものでしょう。
それを理論の勉強のためだけに学ぶのはナンセンスです。
本書では音符を使わずに、実践で必要な基礎的なコード理論の説明に挑戦しました。
本書を読めば特定のジャンルの何かを弾けるようになる、という類のものではありません。
ご自身の経験と照らし合わせながら、知識と経験の点と点を繋いでいく作業が不可欠となります。
つまり、腰を据えてじっくり取り組んで頂く必要があります。
情報を取り入れたらすぐに使えるものが欲しい、との事でしたら本書をお勧めしません。
情報をご自身のスタイルといかにリンクさせられるか?に全てがかかっています。
培ってこられた経験に理論的な裏付けをして、応用できるようになる事を願っています。
そのために基礎から学んで行きます、一緒に頑張りましょう。
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